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日経BPコンサルティング、「全国大学サイト・ユーザビリティ調査2014−2015」結果を発表

2014-11-07

日経BPコンサルティング調べ
「全国大学サイト・ユーザビリティ調査2014−2015」 10月31日発行・発売

大学のスマホ対応、私立は6割、国公立は3割
――総合スコア・ランキングは上位に変動、1位 富山大学、2位 山口大学――


 日経BPコンサルティング(東京都港区)は、大学Webサイトのユーザビリティ(使いやすさ)を評価した「全国大学サイト・ユーザビリティ調査 2014−2015(http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/report/uni/2014/)」の結果をまとめた。総合スコア・ランキングではトップ3の顔ぶれに変動があった。一方、スマートフォンへの対応状況については、私立大学で進んでいるものの、国公立大学ではさほど進んでいない実態が明らかになった。対象大学は、国立・公立・私立の211大学サイト。


【調査結果のポイント】
 ■総合スコア・ランキングは、1位が富山大学(国立)、2位が山口大学(国立)、3位が大阪府立大学(公立)。トップ3の顔ぶれは大阪府立大学(前回2位)を除き、入れ替わった。
 ■大幅にランキングを上昇させた大学は帝京平成大学(私立)。前回の155位から21位まで上昇した。
 ■スマートフォンで大学サイトを検索し、「スマホ対応ページ」にスムーズにアクセスできた大学は5割。私立と国公立の別で見ると、私立は6割に達しているのに対して、国公立は3割にとどまった。


【調査結果データ】

《総合スコア・ランキング》
 富山大学が1位、山口大学が2位に――ランキング上昇率1位は帝京平成大学

 総合スコア・ランキング1位は富山大学(国立)、2位は山口大学(国立)。それぞれ前回の4位、5位からランキングを3つ上げた。3位には前回2位の大阪府立大学(公立)が入った。前回1位の福岡工業大学(私立)は8位、同3位の岡山大学(国立)は17位にそれぞれ順位を下げた。前回のトップ3はいずれも順位を下げたことになる(参考資料:総合スコア・ランキング、ベスト20)。

 1位となった富山大学のサイトは2008年から常に本調査のトップ10に顔を出す、ユーザビリティの高さに定評のあるサイト。今年は文字のコントラストを高めて読みやすくするなど、弱視の人にも配慮したことでさらにスコアを伸ばした。
 2位となった山口大学は、前回、ユーザビリティ向上を目的としたリニューアルが奏功し、190位から5位に一気にランキングを上げた。今年はサイト内検索への対策を実施するなど、引き続きユーザビリティ向上に取り組んだことでランキングのアップとなった。

 一方、ランキングの上げ幅に注目すると、大幅にランキングを上げた大学は帝京平成大学(私立)、茨城大学(国立)、室蘭工業大学(国立)など。帝京平成大学は前回の調査でも204位から155位へ順位を上げたが、今回は134ランクもアップさせ21位となった。前回は大きなリニューアルを実施したことが奏功した。今回はサイト内検索への対策を施したりサイトロゴを分かりやすく表示したりするなど、サイト内の地道な改善が高評価につながった。茨城大学(89ランクアップ)、室蘭工業大学(80ランクアップ)は、ナビゲーションページを中心としたページの改善により総合スコアを大きく伸ばしていた(参考資料:ランキング上昇率が高い大学、ベスト10)。

《指標別データ》
 スマートフォン対応:5割の大学が対応。私立と国公立で対応に差

 スマートフォン(以下、スマホ)の画面に合わせて見やすくデザインしたページ(スマホ対応ページ)は、多くの大学が制作を急いでいる。今回、iPhone 5で大学サイトを検索し(*)、スマホ対応ページにスムーズにアクセスできるかどうかを診断した。具体的には、検索結果に挙がった大学サイト名をタップしたときに、直接スマホ対応のページを表示するか、または「モバイルサイトに移動しますか」といった目立つコメントを表示してスマホ対応ページに誘導している場合を「スムーズにアクセスできた」とした。スムーズにアクセスできた大学は50.2%。国公私立の別で見ると、私立は61.9%であるのに対して、国公立は32.9%にとどまった。
 (*)検索エンジンはGoogle


【参考資料】

 ※以下の資料は添付の関連資料「参考資料」を参照

  ●総合スコア・ランキング、ベスト20(2014年)
  ●総合スコア・ランキング、ベスト20(2013年)
  ●ランキング上昇率が高い大学、ベスト10


■「全国大学サイト・ユーザビリティ調査」
 審査項目は、Forrester Research Inc.(米国)が開発したサイトのユーザビリティ診断ツール「ウエブサイト・スコアカード」をベースとした。この診断ツールはW3C(*1)やWAI(*2)のガイドラインに基づき、サイトの使い勝手を第三者の立場で客観的にチェックできるようにしたツール。

 同ツールの約450のチェック項目のなかから大学サイトに適した項目を採用し、さらに日経BPコンサルティングが大学サイトに必要と思われる項目を加えて審査基準を作成。この審査基準に従い、調査員が実際に大学サイトを閲覧しながら調査した。審査対象ページは原則としてトップページおよびトップページにリンクのあるページ。

 調査対象サイトは、全国の国立大学67校、公立大学18校、私立大学126校。対象サイトは、国立大学、公立大学、私立大学のそれぞれについて、学部学生数の上位大学を中心に、日経BPコンサルティングの判断で独自に選定した。なお、医科大学、歯科大学、薬科大学、獣医大学、畜産大学、保健大学、芸術大学、体育大学などは総合大学に比べてサイト構造がシンプルでユーザビリティも高くなる傾向があるため、対象から外した。
 (調査実施期間:2014年7月22日〜9月25日)
 →(報告書の内容)http://consult.nikkeibp.co.jp/consult/report/uni/2014/


 *1:「W3C」(World Wide Web Consortium)
  Webで使用される各種技術の標準化を推進する標準化団体、非営利団体。略称はW3C(ダブリュースリーシー)。W3Cが提唱する標準は「W3C勧告」と呼ばれ、HTMLやXML、CSS、DOM、RDFなどWeb関連の技術仕様の多くが含まれる。

 *2:「WAI」(Web Accessibility Initiative)
  Webにアクセスする多様な人々のためにアクセシビリティの向上を目的として活動している団体。W3Cの一部。障害のあるユーザーがコンテンツにアクセスしやすくするためのガイドライン、WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)を開発した。日本工業規格(JIS)のJIS X 8341−3:2010(高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス−第3部:ウェブコンテンツ)は、WCAG 2.0と整合性を取っている。


■「総合スコアの算出方法」
 以下に示す8つの診断指標の下、合計で70の審査項目を用意した。

 1.トップページ・ユーザビリティ
  トップページの使い勝手を評価するカテゴリー

 2.サイト・ユーザビリティ
  サイト全体が使いやすい構造になっているかどうかを評価するカテゴリー

 3.スマートフォン対応:
  スマートフォン画面に最適化したページを用意しているか評価するカテゴリー

 4.メインコンテンツへのアクセス:
  受験生の関心が高いコンテンツなどについて、トップページから探しやすいかどうかを評価するカテゴリー

 5.サイト内検索:
  大学サイトでよく使われるキーワードで、期待するページが検索上位に表示されるかを評価するカテゴリー

 6.アクセシビリティ
  視覚障害者を中心に誰にでも使いやすいサイトかどうかを評価するカテゴリー

 7.インタラクティブ
  大学への訪問がしやすいか、大学への問い合わせがしやすいかどうかを評価するカテゴリー

 8.プライバシーポリシー
  サイト利用に関する個人情報保護の方針を評価するカテゴリー

 各審査項目についてクリアすれば「1」点、そうでなければ「0」点と採点。総合スコアは、これら審査項目の点数に重み付けをして、合計100点満点でスコア化した。


■日経BPコンサルティング
 日経BP社全額出資子会社。調査・コンサルティング、企画・編集、DTP制作などを担当するマーケティング・ソリューション提供企業。(本社:東京、設立:2002年3月1日。資本金:9000万円)



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