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東邦テナックス、生産性と表面外観性を両立した高速硬化タイプのプリプレグを開発

2014-11-07

生産性と表面外観性を両立した新しい中間材料
高速硬化プリプレグの開発について


 帝人グループで炭素繊維・複合材料事業を展開している東邦テナックス株式会社(http://www.tohotenax.com/tenax/jp/index.php)(本社:東京都千代田区、社長:吉野 隆)は、生産性を大幅に向上させた高速硬化タイプのプリプレグ(炭素繊維シートに樹脂を染み込ませたもの)を開発しました。

 プリプレグは熱硬化性炭素繊維複合材料(CFRP)の中間材料として使用されるもので、主にオートクレーブ成形(*)などにより、航空機や自動車部品などに向けたCFRPの製造に用いられています。こうした成形方法によるCFRPは、高い強度特性を発揮する一方、成形に要する時間が長く、加工費用も増大傾向にあるため、生産性向上とそれによる加工費用低減が課題となっていました。

 こうした中、このたび開発したプリプレグは150℃×3分間で硬化させることができ、成形時のレジンフロー(成形工程での加圧によりプリプレグ中の樹脂が流れ出す現象)が少なく、優れた成形性および高い表面外観性を実現することができます。また、これを用いてプレス成形することにより、当社の従来タイプのプリプレグに比べて生産効率を数十倍に向上させることができ、年産5万個程度のCFRPの量産に対応することが可能となります。

 加えて、0.5MPa程度の低圧力でも成形が可能となるため、内圧成形による中空品など、スポーツ用途や一般産業用途にも使用することができ、さらに難燃性のあるグレードも開発していることから、家電用途や車両用途などに幅広く活用されることが期待されます。

 東邦テナックスは、既にこのプリプレグを自動車用途に向けて展開しています。将来的には、航空機用途やこれまで使用実績のない用途の開発を進め、CFRPの新たな市場開拓を強力に推進していきます。

 *オートクレーブ成形:型にプリプレグを積層してバッグで覆い、オートクレーブと呼ばれる耐圧性の加熱装置内でバッグやプリプレグ内の空気などを除去して真空化して、加熱・加圧により硬化させる成形方法。航空機部品の一般的製法とされる。


■関連リンク

 >炭素繊維・複合材料
 http://www.teijin.co.jp/products/composites/

 >東邦テナックス株式会社
 http://www.tohotenax.com/tenax/jp/index.php

 >熱可塑性炭素繊維複合材料
 http://www.teijin.co.jp/solutions/cfrp/



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