鹿島道路、中温化大粒径アスファルト混合物の試験施工による性状を確認

５０℃低減させた中温化大粒径アスファルト混合物（３０）の試験施工による性状確認


●背景
　近年，中温化混合物は，空港工事や高速道路工事等の時間的制約の厳しい施工箇所において，特に早期交通開放を目的に使用される機会が増えてきています．弊社では，以前より成田空港工事やNEXCO千葉管内の高速道路などで厚層舗設となる大粒径アスファルト混合物へ，３０℃低減の中温化技術を適用してきました．早期交通開放という点では，混合物の製造温度を５０℃とさらに低減させることで，舗設後の養生期間の短縮および作業時間の確保が期待されます．


●鹿島道路の取り組み
　昨年度，弊社では５０℃低減技術を適用した試験練りと人力による簡易な小規模試験施工を実施し，実用化に向け一定の目処が付きました．そして今年度，平成２６年１０月１日（水）に，当社栗橋テクノセンター内の構内道路において大粒径アスファルト混合物（３０）を対象に，養生時間の短縮効果の測定や実施工機械による施工性の確認を目的として実大規模での試験施工を実施しました．その結果，約５０℃低減させた中温化混合物は，通常の混合物と比較して遜色のない締固め特性を有し，施工性についても通常の施工機械を用いて一般的な方法で施工できることが確認できました．また，施工を実施した作業員より，施工性に関しては通常の混合物との差はなかったとの意見をいただけました．舗設後，一般的な開放温度である６０℃まで低減する時間は中温化混合物工区のほうが約１３０分短縮できることが確認され，その後の作業時間の確保など，大きなメリットがあると期待されます．

　※参考画像は添付の関連資料を参照


●試験施工結果

　※添付の関連資料を参照


　５０℃低減させた中温化混合物は，作業性および締固め特性ともに通常混合物と比較して遜色のないものであった．
　また，一般的な機械を使用して施工したが，緻密で良好な仕上がり面となった，