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三菱レイヨン、韓国の合弁会社「大山MMA」にMMAモノマー・アクリル樹脂成形材料工場を増設
大山MMA社(韓国)におけるMMAモノマーおよび
アクリル樹脂成形材料工場の増設について
三菱レイヨン株式会社(以下当社)と湖南石油化学株式会社(本社:韓国ソウル市、以下湖南石化)は、両社の合弁会社である大山MMA社において、MMA(メチルメタクリレート)モノマー工場及びアクリル樹脂成形材料工場の増設を決定しました。総投資額は、180億円から200億円を予定しています。
1.増設の概要
<MMAモノマー>
生産能力:9.8万トン/年(既存の第1系列と合わせ、18.8万トン/年)
生産開始時期:2013年1月(予定)
所在地:韓国全羅南道麗水(Yeosu)市 湖南石化第3工場内
製造法:C4法(イソブチレン直接酸化法)*
*当社が開発した、ナフサからエチレン、プロピレン、ブタジエンを精製したC4留分の中のイソブチレンを原料にMMAをつくる方法。
<アクリル樹脂成形材料>
生産能力:6.0万トン/年(既存の第1系列と合わせ、11.0万トン/年)
生産開始時期:2012年11月(予定)
所在地:韓国全羅南道麗水市 湖南石化第3工場内
製造法:連続塊状重合法*
*水や溶剤を用いず、モノマーだけに重合開始剤を加えて、過熱して連続的に重合を行う方法。余分な成分を添加しないため純粋なポリマーが得られるのが特長。
2.増設の背景
当社グループは2009年に、英国ルーサイト社を統合し、グローバルでNo.1の設備能力と競争力を活かし、強固なMMAチェーンをワールドワイドに確立することを目指しています。
成長著しいアジア地域においては、自動車、IT向けの需要に加え、液晶LEDテレビ向け導光板需要が急伸し、今後もMMAモノマー及びポリマーの逼迫した状況が継続する見通しであり、アジアをはじめとする成長エリアでの生産体制を拡充することを基本戦略としています。
今回、液晶パネル事業をリードする韓国で、競争力ある韓国パートナー(湖南石化)との合弁会社である大山MMAにおいて、モノマー・ポリマーの一貫生産体制を強化することとし、需要家からの強い供給要請に対応していきます。
特に、アクリル樹脂成形材料の6.0万トンは、一系列では世界最大級であり、当社独自の連続重合技術による最新鋭の設備を導入し、液晶LEDテレビに代表される光学用途に最適な高品質製品を提供します。
3.大山MMA社概要
会社名:大山MMA株式会社(DAESAN MMA CORP.)
本社所在地:韓国忠清南道瑞山市大山邑 事務所:韓国ソウル市
設 立:2006年8月
資本金:1,200億 韓国ウォン
資本構成:湖南石油化学株式会社 50%、三菱レイヨン株式会社 50%
代表者:共同代表理事 社長 李 安基
共同代表理事 副社長 三木 宏
事業内容:(1)MMA・MAA(メタクリル酸)モノマーの製造・販売
(現有生産能力:MMA9.0万トン、MAA0.8万トン)
(2)アクリル樹脂成形材料の製造・販売(現有生産能力:5.0万トン*)
*2011年1月に4.0万トンから5.0万トンにデボトル実施