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サカタのタネ、果菜類の育苗に適したポリプロピレン製のセルトレーを発売

2014-11-04

〔新商品〕
果菜類の育苗に適したポリプロピレン製のセルトレー
苗作りの手間を軽減する『32穴PPセルトレー』を発売
セル容量が大きく播種から定植期まで1枚でカバー、輸送性に優れる


 サカタのタネは、果菜類の苗作りの手間を軽減し輸送性にも優れた育苗用のセルトレー『32穴PPセルトレー』を発売します。プラスチック製造の大手、アンドウケミカル株式会社(奈良県大和郡山市横田町、安藤直三代表)と共同開発したもので、サイズは縦約28cm、横約54cm、割れに強いポリプロピレン(PP)製。直径5.5cm、深さ約5.4cmのセル(栽培用の穴)が32穴、並んでいます。従来の育苗トレーは1枚あたりのセル数が512穴から50穴程度ですが、『32穴PPセルトレー』は32穴と少なく、1穴のサイズが大きいのが特徴です。このため土の容量が多く育苗期間を長くとることができ、果菜類の苗を定植直前の生育ステージまで育てることができます。一般的に果菜類でのセルトレーを使った苗作りは、播種から初期の育苗、ポットへの鉢上げ、圃場への定植という段階を踏んで行われていますが『32穴PPセルトレー』を使用した場合、ポットへの鉢上げを省き、そのまま圃場に定植する栽培方法にも対応できます(※1)。作業を一手間を減らすことで、生産者の育苗の労力を軽減することが可能です。またポットとトレーが一体となった形状のため植物が安定し、輸送時に苗が痛んでしまうリスクを軽減できます。
 『32穴PPセルトレー』は全国の種苗店、JAルートなどを通じて、10月下旬から販売開始します。100枚1梱包で価格はオープン。予想される店頭価格は13,000円前後です。

 ・商品画像などは添付の関連資料を参照

 昨今、農作業の省力化や施設内の省スペース化を背景に、野菜苗の需要が高まりつつあります。「苗半作」(※2)という格言のとおり、高品質な青果と高収量を得る上で苗作りは非常に重要ですが、温度や水の管理がデリケートで、生産者にとって大きな労力を費やす仕事になっています。育苗時のリスク軽減、ハウス内のスペース確保、繁忙期の作業軽減などの点から、自家育苗をせず、苗を購入する生産者は増加傾向にあり、当社でも作業性が高く高品質な『プラントップ苗(R)』(※3)シリーズを用意し、トマト苗やキュウリ苗などを販売しています。いずれも売り上げは好調に推移しています(※4)。
 セルトレーは現在、育苗作業においてよく使われている資材です。「セル」と呼ばれる穴に培養土を入れてタネをまき、品目や栽培方法により異なりますが、発芽から本葉数枚程度までの初期の育苗を行います。一般的に1枚あたり512穴、406穴、288穴、200穴、128穴、72穴などがあり、セルの数が多いほど小経となり、土の量が少なくなります。512穴、406穴などはおもにパンジーやトルコギキョウなどの花、200穴や128穴などは、野菜に使われることが多いです。今回発売する『32穴PPセルトレー』は、従来のセルトレーに比べると、1つのセルが非常に大きいのが特徴で、約110ミリリットルの土を入れることができます。これにより、従来商品より長く育苗期間を確保でき、品目によっては播種から定植までを『32穴PPセルトレー』だけで完結することができます。なお果菜類の育苗の行程としては、(1)播種から初期の育苗 (2)ポットへの鉢上げ (3)圃場への定植―という段階を踏んで行うのが一般的です。セルトレーだけでは土の量と生育スペースが足らず、定植に適した生育ステージまで健全に育てることができないため、植物の成長に合わせて植え替えをします。その点で『32穴PPセルトレー』は播種から定植期まで育てることができるため、植え替えの手間を省くことが可能です。これにより、生産者の作業軽減、ハウス内の省スペース化に大きく貢献できます。おもに育苗期間が長いトマトやナス、キュウリ、メロンなどの果菜類に適しています。
 『32穴PPセルトレー』は従来のポット苗商品に比べて輸送性に優れている点も特徴です。ポットとトレーが一体となった形状のため、植物を傷つける原因となる輸送中のズレなどに強いです。トレーの材質にはポリプロピレン(PP)を使っており、割れに強く扱いやすいため定植作業や運搬作業もしやすくなっています。
 当社では今後、生産者の作業軽減やコスト削減に貢献できる商品として『32穴PPセルトレー』を積極的に拡販していきます。


■『32穴PPセルトレー』の概要
<特徴>
 (1)一つ一つのセル穴が大きく、土の容量が多いため長い育苗期間を確保できる。
 (2)播種から定植期まで育てられるため、ポット上げの手間を省ける。
 (3)輸送時に従来のポット苗と比べてズレなどが起きにくく、植物を痛めない。

<仕様>
 外寸 縦約28cm、横約54cm(インチサイズ、従来のセルトレーと同サイズ)
 穴径 直径5.5cm、深さ5.4cm
 材質 ポリプロピレン(PP)

<使用方法>
 通常は培養土を直接セル穴に入れて使用します。セル穴のサイズがポットごと定植できる『ジフィーポット5.5cm』と合うため、同商品を利用することでより定植時に作業をしやすくすることもできます。また根鉢を崩さない成型培養土の『プラントプラグ(R)』を利用すれば定植・移植作業が簡便化され根の活着もよくなります。

<対象作物>
 トマト、ミニトマト、メロン、キュウリ、スイカ、カボチャ、ナスなどの果菜類

<製造者>
 会社名:アンドウケミカル株式会社
 所在地:奈良県大和郡山市横田町 614−1
 設立:1988年6月
 代表者名:代表取締役社長 安藤直三
 資本金:3,000万円
 事業内容:プラスチック製品の製造販売。食品容器、PPシート、農園芸用資材の製造販売

 ※1 定植のタイミングは生産者や栽培方法、気候などによりさまざまです。
 ※2 「種半作、苗七分作」などの言い方もある。
 ※3 プラントップ(R)苗:育苗用セル成型培養土『プレフォーマ(R)(*)・プラントプラグ(R)』(以下『プラントプラグ(R)』)を使用した花と野菜の生産者向け苗。『プラントプラグ(R)』は、ピートモスとココヤシ繊維を混合した培地をトレー内で固化・成型させたもの。(1)トレーからの抜き取りが簡単で、移植作業の大幅な省力化が可能 (2)根づまりが起こりにくく、根の活力がたいへん旺盛なため、スムーズな活着、健全な生育を実現 (3)若苗での移植ができ、苗本来のパフォーマンスを最大限に引き出せる―などの特徴がある(『プレフォーマ(R)』はジフィープロダクツインターナショナル社の登録商標です)。
 ※4 2011年6月〜2014年5月の当社販売実績より。


◇読者の方からの『32穴PPセルトレー』に関するお問い合わせ先
 株式会社サカタのタネ 資材統括部
 電話045−945−8806



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