ＩＲジャパン、ＰＯＬ電圧レギュレータ用マルチチップ・モジュール「ＳｕｐＩＲＢｕｃｋ」から６品種を製品化

インターナショナル・レクティファイアー
ＰＯＬ（負荷点）電圧レギュレータ用マルチチップ・モジュール６品種を製品化
〜コンピュータや民生用電子機器向けのＳｕｐＩＲＢｕｃｋ（ＴＭ）シリーズ〜



　パワー・マネジメント（電源管理）技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン（ＩＲジャパン）株式会社（本社：東京都豊島区）は２３日、ＰＯＬ（負荷点）電圧レギュレータ（＊１）用マルチチップ・モジュールの「ＳｕｐＩＲＢｕｃｋ（ＴＭ）」（スーパーバック）シリーズを拡大し、新たに６品種を製品化しました。
　ＩＲ３４７ｘシリーズの４品種とＩＲ３８６ｘシリーズの２品種で、軽い負荷や全負荷で優れた効率が得られるように、適応型デッドタイム（＊２）制御やヒステリシスを備えたオン時間が一定の変調が特徴です。コンピュータや民生用電子機器などの高効率化に貢献します。

　ＩＲ３４７ｘとＩＲ３８６ｘのＳｕｐＩＲＢｕｃｋシリーズは、高性能制御ＩＣと、最適化したパワーＭＯＳＦＥＴチップを面積４ｍｍ×５ｍｍまたは５ｍｍ×６ｍｍのＰＱＦＮパッケージに収めたマルチチップ・モジュールです。内部で±１％精度の基準電圧（０．５Ｖ）を発生し、非常に低くて正確な出力電圧を設定できます。過熱保護、温度補償した過電流保護、過電圧保護、低電圧保護、プリバイアス起動、パワー・グッド出力、入力電圧のモニター機能付きイネーブル・ピンなどの豊富な機能を備えています。充電池を長持ちさせたい用途やエナジー・スターの基準を守らなければならない用途に最適です。

　ＩＲ３４７ｘシリーズの４品種は、入力電圧が最大２７Ｖで、最大出力電流が６Ａ〜１５Ａの範囲の製品をそろえており、パッケージは４ｍｍ×５ｍｍまたは５ｍｍ×６ｍｍのＰＱＦＮです。価格と性能の要求に合う製品を選べます。これに加えて、軽い負荷のときの効率が優れているので、ラップトップ・コンピュータなどの携帯機器の電力変換用途に最適です。このほかの用途には、電源電圧２４Ｖで動作する軽負荷の工業用機器やバッテリを利用した機器などがあります。
　ＩＲ３８６３とＩＲ３８６５は、４ｍｍ×５ｍｍのＰＱＦＮパッケージを採用し、最近発表された第２世代インテルＣｏｒｅ（ＴＭ）プロセッサを搭載したラップトップ・コンピュータなどの１２Ｖ入力の用途に最適化されています。新しいＳｕｐＩＲＢｕｃｋシリーズは、プリンタ、液晶テレビ、ゲーム機などの民生用電子機器のＤＣ−ＤＣコンバータにも適しています。

　データシートは、ＩＲ社のホームページ（http://www.irf.com）またはＩＲジャパンのホームページ（http://www.irf-japan.com）から入手できます。各製品に対する評価基板（ＩＲＤＣ３４７３、ＩＲＤＣ３４７５、ＩＲＤＣ３４７６、ＩＲＤＣ３４７７、ＩＲＤＣ３８６３、ＩＲＤＣ３８６５）を用意しています。
　１万個購入時の単価はＩＲ３４７３の１．１０米ドルからＩＲ３４７７の１．７５米ドルの範囲で、ＩＲ３８６３は１．２５米ドル、ＩＲ３８６５は１．５０米ドルの予定です。６品種のそれぞれに対応する評価基板の単価はいずれも２９．９９米ドルの予定です。価格は、いずれも米国での参考価格です。


【表１　電圧レギュレータ用マルチチップ・モジュールＳｕｐＩＲＢｕｃｋシリーズ６品種の概要】

　※添付の関連資料を参照


＜参考＞表１の製品に対応する評価基板の概要

　※添付の関連資料を参照


＜用語説明＞
　＊１）ＰＯＬ（負荷点）電圧レギュレータ：直流電圧を直流電圧に変換するＤＣ−ＤＣコンバータで、マイクロプロセッサ（ＭＰＵ）などの近くに配置して電力を供給する回路です。例えば、パソコンやインターネット機器などの内部で基準とする電圧の１２Ｖを、ＦＰＧＡやＭＰＵなどのＩＣを動作させるためのさまざまな電源電圧、例えば５Ｖ、３．３Ｖ、１．８Ｖ、１．２Ｖなどの電圧に変換する回路です。
　＊２）デッドタイム：出力の２つのパワーＭＯＳＦＥＴを同時にオフする期間のことです。２つのＭＯＳＦＥＴが同時にオンすると貫通（シュートスルー）電流が流れてＭＯＳＦＥＴが破損することがあるので、これを防止するために同時にオフする期間を作ります。


＜インターナショナル・レクティファイアー（ＩＲ（Ｒ））社について＞
　ＩＲ社はパワー・マネジメント（電源管理）技術のリーダーです。ＩＲ社のアナログＩＣ、デジタルＩＣ、アナログ／デジタル混在ＩＣ、最先端デバイス、電源のシステムや部品は、コンピュータの性能向上や、世界で最も電力消費の大きいモーターの省エネに貢献しています。コンピュータ、省エネ家電、照明器具、自動車、衛星・航空・防衛システムなどの主な製造企業は、次期製品の性能向上のためにＩＲ社のパワー・マネジメント・ソリューションに頼っています。本社は米国のカリフォルニア州エルセグンド。ホームページはhttp://www.irf.comです。

　注：ＩＲ（Ｒ）、ＳｕｐＩＲＢｕｃｋ（ＴＭ）は、Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ　Ｒｅｃｔｉｆｉｅｒ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの登録商標または商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。