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日本SGI、兵庫県立大学から教育用シミュレーション・可視化システムを受注

2011-02-23

日本SGI、兵庫県立大学から大学院シミュレーション学研究科の
教育用シミュレーション・可視化システムを受注

〜日本初の本格的なシミュレーション学研究の教育基盤として、
SGIのスーパーコンピュータシステムとビジュアライゼーションシステムを採用〜



 日本SGI株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:中津信彦)はこのたび、兵庫県立大学(本部:兵庫県神戸市、学長:清原正義)が2011年4月1日に新たに開設する大学院「シミュレーション学研究科(修士課程)」で使用される教育用シミュレーション・可視化システムを受注しました。

 兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科は、日本初の本格的なシミュレーション学専門の教育機関です。今回受注したシステムは同研究科の教育基盤となるもので、スーパーコンピュータを中心としたシミュレーション教育用計算システム群と可視化システム群を組み合わせた大規模な総合シミュレーションシステムとなっています。システムの総合性能はGPU(Graphics Processing Unit)を含めた理論ピーク性能で約16テラフロップス(GPUは倍精度浮動小数点性能で換算)と、研究機関レベルの本格的な計算性能を有しています。学生は本システムを活用してモデリング、アルゴリズム、コーディングといった数値計算から可視化まで含めたシミュレーション技術を習得し、自然科学から社会科学まで全てのモノと人間を対象に未来社会を予測し開拓する「シミュレーション学」を体系的に学ぶことができます。

 シミュレーション教育用計算システム群では、スカラ型およびクラスタ型の2種類のアーキテクチャのスーパーコンピュータシステムが導入されます。
 同研究科では、実際の社会でシミュレーションの考え方や手法を普及・展開させていくことを目指して、自然科学だけでなく政策問題などの社会科学までを研究の対象としているため、文系理系さまざまなタイプの学生がスーパーコンピュータを使いこなすことが求められます。このような背景から、スカラ型としては文系の学生でも計算機のアーキテクチャを意識せずにシンプルなプログラミングで利用できる共有メモリ型(*1)の「SGI Altix UV 1000」が導入される予定です。一方、安価で高性能な計算機を構築できることでその将来性が期待されているGPGPU(General Purpose computing on GPU)(*2)を使いこなす技術を習得することを目的に、GPGPUを搭載したクラスタ型システム「SGI Japan Asterism」が導入されます。その他、データ解析用サーバ、合計200TB超の大容量ストレージも含めて高速ネットワークスイッチ「InfiniBand」(*3)で接続されます。

 可視化システム群は、2面没入型バーチャルリアリティ装置(*4)、12面タイルドディスプレイ装置(*5)、裸眼立体視可視化装置(*6)で構成される本格的なビジュアライゼーションシステムです。同研究科ではシミュレーション技術を社会で役立てる人材の教育を目指しており、数値計算で得たデータをわかりやすく可視化する能力を身につけることが不可欠です。そのため可視化システムは重要な位置づけとなります。日本SGIでは、システム導入にあたり、これまで大型の可視化システムを多数構築してきた日本SGIの経験とノウハウに基づき提案し、高い評価をいただきました。


【用語説明】
 (*1)共有メモリ型:共有メモリ型アーキテクチャとは、マルチプロセッサシステムにおいて複数のCPUが同時に全てのメインメモリ空間にアクセスできるアーキテクチャ。共有メモリアーキテクチャでは、全プロセッサがデータを共有しているため、一般的なクラスタ型計算機と比べ、プログラミングが比較的容易であるという特徴がある。

 (*2)GPGPU:画像処理を担うGPUを汎用的な計算に応用利用する手法。近年GPUの高性能化が進み、汎用的計算を行うための開発環境も整ってきたことにより、HPC並みの演算能力をもった計算環境を安価に構築できることから、大きな注目を集めている。

 (*3)InfiniBand:HPC分野で主流の高速I/Oバスアーキテクチャおよび高速インターコネクトの規格。

 (*4)没入型バーチャルリアリティ装置:多面のスクリーンで囲んだ空間に立体的にCG映像を表示させて、仮想現実を体験するための装置。利用分野としては、分子構造の可視化、流体解析、気象シミュレーション、医療シミュレーション、自動車・航空機などのドライビングシミュレーション、製品・建築物のプロトタイプ設計など、幅広い分野で利用されている。

 (*5)タイルドディスプレイ装置:複数の液晶ディスプレイをタイル状に並べたもので,より大きな画像を縮小やスクロールなしに表示できる装置。

 (*6)裸眼立体視可視化装置:3Dメガネなどの特別な機器を利用せず裸眼のまま立体映像を見ることのできる装置。代表的な表示方式としてパララックスバリア方式やレンティキュラレンズ方式などがある。


<商標登録>
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■お客様からの製品に関するお問い合わせ先
 日本SGI株式会社
 TEL:03−5488−1811(大代表)


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