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ポーラ化成、より均一でなめらかな仕上がりを実現する湿式パウダーファンデーションの製法を開発
しっとりなめらかな感触と、均一で自然なツヤのある美しい仕上がりを実現
湿式パウダーファンデーションの新規製法を開発
ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:岩崎泰夫(*))は、湿式パウダーファンデーションの製法検討の結果、油剤(保湿成分)を粉体に分割して馴染ませることにより、より均一でなめらかな仕上がりを実現する製法の開発に成功しました。
本製法をパウダーファンデーションに用いることで、より多くの油剤を粉体に均一にコーティングすることができるため、しっとりとなめらかな感触と均一で自然なツヤのある美しい仕上がりを実現することが可能となりました。
*社長名の正式表記は添付の関連資料を参照
※図1は添付の関連資料を参照
パウダーファンデーションの製法の一つに、粉体と油剤をリキッド状のベースにした後、プレス・乾燥させる湿式製法があります。
ポーラ化成工業では、従来の湿式製法で作製されたパウダーファンデーションよりも更に均一性やしっとり感を向上させるための最適な製法を検討した結果、油剤を分割して粉体に馴染ませることによって、より均一性の高い化粧膜を実現するパウダーファンデーションを作製することに成功しました。また、投入する油剤の種類や分量、投入タイミングをそれぞれ変化させることにより、更に均一性が上がることを発見しました。
新規製法を用いて作製すると、多量の油剤を配合しても均一にコーティングされるため、今までの湿式ファンデーションよりも保湿実感が高く、粉っぽさのないパウダーファンデーションを実現することが可能となりました。
<開発品の評価について>
パウダーファンデーションの塗布膜の状態を確認するために、処方成分は同じで製法のみ変えたサンプル2種を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察しました。従来製法で作製したサンプルは塗布膜の表面に凹凸があるのに対し(図1A)、新規製法で作製したサンプルは凹凸が少なく、均一な膜となっていることが分かりました(図1B)。この結果、新規製法で作製したサンプルは従来製法で作製したサンプルと比較して、官能評価でも、より粉っぽさがなく、均一で自然なツヤのある仕上がりとなるという評価を得ることができました。
また、塗布膜のMIU(平均摩擦係数)を比較すると、新規製法は従来製法に比べて値が低く、抵抗の少ないなめらかな膜であることが確認できました(図2)。
※図2は添付の関連資料を参照
本成果は、ポーラ・オルビスグループのオルビス株式会社から今秋発売される化粧品に活用される予定です。