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日本HP、HPC向けシステム「Apollo 6000」と「Apollo 8000」を発表
新たなポートフォリオにより、
データーセンターとスーパーコンピューティング市場に新たな基準を確立
「HP Apollo」ファミリが、あらゆる規模のデータセンター向けに
省スペースとパフォーマンス、電力、冷却要件の大幅な向上を実現
日本ヒューレット・パッカード株式会社(略称:日本HP、本社:東京都江東区、社長執行役員:ジム・メリット)は本日、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)向けシステムの「HP Apollo」ファミリとして「HP Apollo 6000 System」(以下、Apollo 6000)、「HP Apollo 8000 System」(以下、Apollo 8000)を発表します。本日発表の新製品は、革新的なモジュール型デザインと優れた配電ならびに冷却技術を組み合わせることにより、データセンターのあり方を再定義します。これらのイノベーションにより、「HP Apollo」のポートフォリオは、TCO(総所有コスト)を低減しつつ、設置スペースの削減と、標準的なラックサーバーの最大4倍のパフォーマンス(*1)を提供します。
行政・学術の研究機関では、HPCテクノロジーによりシミュレーションやコンピュータ解析によるデジタル環境の普及が進み、科学や工学分野での飛躍的な進歩が加速しています。また昨今、HPCテクノロジーは、民間企業における普及も進んでおり、研究開発の強化や競争力確保に役立っています。
HPはx86サーバー、ブレードサーバー、超低電力のSoftware Defined Serverである「HP Moonshot System」の投入により、サーバー市場をリードし、イノベーションを推進してきました。「HP Apollo」はこれらの実績をベースにしています。新しい「HP Apollo」ポートフォリオの特長は以下のとおりです。
・空冷式「Apollo 6000」はパフォーマンス効率を最大化し、幅広い企業にHPCの能力を提供します。
・スーパーコンピュータである「Apollo 8000」は、高度な演算処理能力と画期的な水冷設計を組み合わせ、超低消費電力を実現しています。
※製品一覧は添付の関連資料を参照
<「HP Apollo 6000 System」:企業にHPCパフォーマンスを>
「Apollo 6000」の特長は、柔軟なラックデザインです。各種のアダプタや冗長電源の選択が可能で、デザインオートメーションや金融サービスのリスク分析など、各種のワークロードに応じてシステムを最適化できます。
高度な空冷サーバーラックデザイン、外付けのパワーシェルフ、「HP Advanced Power Manager」を備えた「Apollo 6000」は、1ラックあたり最大160サーバーを格納できます。競合他社のブレードソリューションと比較した場合、エネルギー消費量を最大46%削減し、総運用コストを抑えながら、省スペースで高いパフォーマンスと効率性を実現できます(*2)。
Intel、CIOのキム・スティーブンソン氏(Kim Stevenson)は次のように述べています。「弊社のElectronic Design Automationアプリケーションワークロードではパフォーマンスが最大35%向上しています。弊社では、このIntelアーキテクチャベースのサーバーを5,000台以上導入しており、ラック密度や電力効率の向上だけでなく、Intelのシリコンデザインエンジニア向けのアプリケーションパフォーマンスも向上しています。」
<「HP Apollo 8000 System」:スーパーコンピューティングの進歩を加速>
水は、冷却媒体として空気よりも1,000倍効率的ですが、技術的な難易度や高価なHPCシステムのダメージリスクから、これまで水冷方式は導入が進みませんでした。HPはリスクを伴わずに水冷を実現する新たな特許技術により、この問題点を克服しました。
「Apollo 8000」は、ハードウェアを保護する技術が内蔵された、世界初の完全水冷式スーパーコンピュータです。1ラックあたり最大144台のサーバーを格納可能なスケーラブルなラックデザインに基づくこのシステムは、空冷式のデザインに比べて1ラックあたり4倍のテラフロップを提供します。また、高いエネルギー効率により、データセンターからの二酸化炭素排出量を年間最大3,800トン削減できます(*3)。
企業は、システムの冷却で発生した温水を施設の熱源として再利用することもできます。米国のNational Renewable Energy Labs(NREL)はこのようにユニークな設計のスーパーコンピュータを利用して、廃熱を隣接するオフィスやラボスペースの熱源にすることで、世界で最も環境に優しいデータセンターを実現しています。
NRELのコンピュータサイエンスセンター長のスティーブ・ハモンド氏(Steve Hammond)は次のように述べています。「『Apollo 8000』の効率性を活用し、年間の運用コストを最大80万ドル削減できる見込みです。廃熱を再利用することで、建物の暖房費もさらに20万ドル削減できると考えています。一般的なデータセンターよりも建築費用を抑えられることに加え、データセンターの運用コストを年間100万ドル削減できます。」
*1:HPの社内予測に基づく。「Apollo 8000」はIBMの1U ラックサーバーに比べて4倍のテラフロップを提供します。(同じプロセッサでのラック密度と電力密度に基づく。)
*2:Dell M620と比較した場合のHPの社内予測。
*3:「Apollo 8000」を3メガワットの空冷ITデータセンターと比較した場合のHP社内予測です。現実的なデータセンター分析に基づくKW−hrの削減値で、標準的な数式を使用し、二酸化炭素排出量の削減値を算出。
■新製品に関する製品情報は以下のURLを参照してください。
http://www.hp.com/jp/apollosystem
文中の社名、商品名は、各社の商標または登録商標です。
<HPについて>
HPは、テクノロジーが人々の暮らしやビジネス、政治、そして社会に有意義な変化をもたらすように、新たな可能性を創出します。またHPは、プリンティング、PC、ソフトウェア、サービス、ITインフラストラクチャなどを含む幅広いポートフォリオを結集し、世界のあらゆる地域で複雑な課題に取り組むお客様にソリューションとして提供しています。HP(ニューヨーク証券取引所:HPQ)の詳しい情報については、下記のサイトでご覧になれます。http://www.hp.com
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