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清水建設、「手術室空気環境予測システム」を開発・実用化

2014-08-09

手術室の空気環境が見える!
〜3次元シミュレーションで空気環境をカスタマイズ〜


 清水建設(株)<社長 宮本洋一>はこのほど、手術室の気流、清浄度、温湿度を予測し、空気環境を見える化する3次元シミュレーションシステム「手術室空気環境予測システム」を開発・実用化しました。このシステムにより、手術室における医師や医療機器の配置計画、空調計画を立案することで、空気環境のカスタマイズが可能になります。シミュレーションの信頼性は、モックアップ試験により確認済みです。

 通常、手術室の空気環境の管理は所定の換気回数に基づき行われていますが、熱や粉塵を発する医師や医療機器等が空気環境に与える影響は考慮されていません。このため、手術室引き渡し時における空気環境の確認は、無人・機器未設置の状態で換気性能を検証するだけに留まっています。一方、先進医療を施す手術室には、CTや超音波診断装置といった最先端の医療機器が次々導入され、かつ手術に携わる医師や看護師の数も増えています。

 そこで当社は、手術室の形状・面積、空調の給・排気量や給・排気口の位置、発熱体である人間と医療機器の配置計画などをもとに、手術室内の空気環境を見える化し、カスタマイズできるシステムを開発しました。開発にあたっては、人間からの発熱・発塵量を体の部位別に明らかにするとともに、CTや超音波診断装置といった各種医療機器の稼働にともなう発熱・発塵量、形状等を実測して、それぞれモデル化。また、これまでに設計を手掛けた手術室のモックアップ実験で求めた給・排気量と給・排気口の位置の違いによって室内に生じる気流、さらには集塵フィルターの機能等もモデル化し、高いシミュレーション精度を確保しています。

 システムの適用手順は、まず、手術室の形状・面積、医師や医療機器、給・排気口の配置等の必要な情報を入力して手術室の3次元モデルを構築。続くシミュレーションでは、実際の手術時における医師や看護師の動き、医療機器、空調の状況を再現するとともに、人間や機器等の発熱体が発する気流や粉塵、空調の気流等、それぞれが相互に干渉し、かつ機器等の形状や配置の影響を受けながら変化する気流、清浄度、温湿度を3次元で可視化します。

 従来のモックアップ実験では、時間と予算の関係から、空気環境を確認できる手術室のレイアウトパターンは限られていました。本システムの適用により、時間と予算の制約が少なくなり、様々なレイアウトパターンにおける空気環境をシミュレーションできるので、より優れた空気環境を備えた手術室の提供が可能になります。


以上


≪参考≫

 ※添付の関連資料を参照



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