Article Detail
GfKジャパン、2014年上半期のセル映像ソフトの販売動向を発表
2014年上半期 映像ソフト市場総括
ジーエフケー・ライフスタイルトラッキング・ジャパン株式会社(略称:GfK Japan、東京:中野区)は、2014年上半期のセル映像ソフトの販売動向を発表した。(※)
【概要】
・2014年上半期のセル映像ソフト市場は、数量前年比14%減、金額前年比11%減。
上半期の金額市場が1000億円を下回ったのは2006年以降で初めて。
・Eコマースがチャネル別金額構成比56%を獲得し、最大チャネルを堅持。
・Blu−rayソフトは、金額ベースで映像ソフト市場全体の44%を占めるまでに拡大。
【映像ソフト全体】
2014年上半期のセル映像ソフト市場(通常DVD、Blu−ray等をすべて含む)は2,188万枚、974億円となった。前年比は数量ベースで14%減、金額ベースで11%減と二桁幅で減少し、当社が調査を開始した2006年以降で初めて、上半期の金額市場が1000億円を割り込んだ。
販売チャネル別の金額構成比では、Eコマースが56%、メディアストアが27%、家電量販店が8%を占めた。
ジャンル別の金額構成比では、最大ジャンルの音楽が2013年通年から4%ポイント構成比を拡大し、34%を獲得した。市場規模は前年同期を下回ったものの、他ジャンルの販売低迷がより顕著だったため、相対的に構成比は増した(図1)。また、前年同期に活況を呈した邦アニメは2013年通年から構成比をやや下げ28%、洋画は2%ポイント減の10%となった。
*図1は添付の関連資料を参照
【Blu−rayソフト】
2014年上半期のBlu−rayソフト市場は753万枚、427億円となった。数量前年比は2%減と前年同期をわずかに下回ったが、金額前年比は2%増とプラス成長を維持した。Blu−rayソフトがセル映像ソフト全体に占める割合は前年同期から6%ポイント拡大し、金額ベースで44%に達した。チャネル別金額構成比はEコマースが67%、メディアストアが17%、家電量販店が10%を占めた。ジャンル別金額構成比では、最大ジャンルの邦アニメが2013年通年から2%ポイント構成比を下げ46%となった。洋画も前年実績を下回り、同3%ポイント減の12%となった。一方で、前年同期の約1.3倍の金額市場規模に成長した音楽は、金額構成比を2013年通年から5%ポイント伸ばし25%を獲得した。
【2014年展望】
前年の市況や今後のラインナップ等を考慮すると、2014年下半期の市況は持ち直すものと見られる。上半期に数量ベースで微減となったBlu−rayソフト市場も「アナと雪の女王」を起爆剤として急速に復調し、最終的には数量金額ともに前年の約1.2倍の規模に拡大すると見込む。映像ソフト全体の暦年市場規模は、数量ベースではわずかに前年を下回ると予測するが、Blu−rayの伸長が平均価格を押し上げ、金額ベースではほぼ横ばいで着地するだろう。
※全国の映像ソフト取扱店(メディアストア、家電量販店、総合量販店、Eコマース等)における販売実績を基に推計した市場規模。