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SII、車載用125℃動作の36V高耐圧ボルテージディテクタ「S−19110シリーズ」を発売
車載用125℃動作 36V高耐圧ボルテージディテクタS−19110シリーズを発売
〜12V鉛バッテリー電圧を直接検出可能。ECUの消費電流を低減〜
セイコーインスツル株式会社(略称:SII、社長:村上 斉、本社:千葉県千葉市)は、車載用125℃動作 36V高耐圧ボルテージディテクタS−19110シリーズを製品化し、このほど受注を開始しました。
自動車には、12V鉛バッテリーが搭載されており、ECU(電子制御ユニット)の電源として使われています。12V鉛バッテリーの電圧変化によるECUの誤動作を防止するために、各ECUは12V鉛バッテリーの電圧を監視する必要があります。新製品S−19110シリーズは、この12V鉛バッテリーの電圧を直接検出することができるボルテージディテクタです。従来、通常のボルテージディテクタで12V鉛バッテリー電圧を検出する場合、外部に分圧抵抗を設ける必要がありましたが、S−19110シリーズは、入力電圧36V、定格45Vの高耐圧製品のため、直接12V鉛バッテリーに接続することが可能です。これにより、外部の分圧抵抗が不要になり、分圧抵抗によって消費されていた電流約100μAを2.0μA以下に削減することができ、ECUの暗電流対策に大幅に貢献することができます。【図1】
また、一般的なボルテージディテクタと違い、電源端子とグラウンド端子を隣接せず配置することで、マイグレーション試験等を想定した隣接端子間ショートにおける破壊を回避することができます。【図2】
※図1、2は添付の関連資料を参照
検出電圧は内部設定であり、外付け部品は必要ありません。高精度のレーザートリミングにより3.0Vから10.0Vまで0.05V刻みで選択することができます。
電圧検出タイプは、電源電圧VDD端子にかかる電圧を検出するVDD検出品と、検出電圧入力端子(SENSE端子)の電圧を検出するSENSE検出品の2種類があります。SENSE検出品は、電源端子(VDD)とは別に検出電圧入力端子(SENSE端子)を備えており、SENSE端子電圧が0Vまで低下しても電源端子へ電圧が供給されるため、リセット出力が不安定になりません。
出力形態はNchオープンドレイン出力となり、出力端子には最大定格45Vまでの電圧印加が可能です。パッケージは、鉛フリー(Sn 100%)、ハロゲンフリーのSOT−23−6です。自動車向けIC品質規格AEC−Q100にも対応予定です。
SIIは、従来より車載向け半導体を製造・販売しています。特にシリアルEEPROMにおいては、その信頼性により日本国内シェアNo.1(*1)の実績を得ています。今後も、車載向け半導体製品のさらなる信頼性の向上、ラインナップの充実を進めます。
*1 車載向けシリアルEEPROM、日本国内シェアNo.1・・当社調べ。
【仕様】
・動作温度範囲:−40℃〜+125℃(S−19110xxxA)
・動作電圧範囲:1.8V〜36.0V
・超低消費電流:600nA typ.
・検出電圧範囲:3.0V〜10.0V(0.05 Vステップ)
・パッケージ:SOT−23−6(2.9×2.8×1.3mm)
・AEC−Q100進行中
【用途例】
<車載機器における電圧監視およびCPUリセット>
・125℃品:S−19110xxxA
−ECU(エンジン、トランスミッション、サスペンション)
−ABS、EV/HEV/PHEV関連機器
・105℃品:S−19110xxxH
−ボディECU(ヘッドランプ、ITS、アクセサリ)
【販売目標】2015年度、年間200万個
【サンプル価格】100円
【データシートURL】
http://datasheet.sii-ic.com/jp/voltage_detector/S19110xxxA_J.pdf
http://datasheet.sii-ic.com/jp/voltage_detector/S19110xxxH_J.pdf
【Webサイト】
http://www.sii-ic.com/jp/semicon/
以上
「この件に関するお問い合わせ先」
■一般のお客様
セイコーインスツル株式会社
半導体事業部 半導体営業総括部
TEL:043−211−1193