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IDC Japan、2010年国内クライアントPC市場実績値の調査結果を発表

2011-02-17

2010年国内クライアントPC市場実績値を発表

・2010年国内クライアントPC出荷台数は、過去最高を記録、1,578万台、前年比17.9%増
・家庭市場は、前年比10.8%増、ビジネス市場は、同24.9%増
・2010年第4四半期の国内クライアントPC出荷台数は、387万台、前年同期比11.7%増
・家庭市場は、前年同期比4.2%増、ビジネス市場は、同19.9%増



 IT専門調査会社IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1−13−5、代表取締役:竹内正人)は、日本国内における2010年第4四半期と2010年のクライアントPC市場出荷実績値について発表しました。これによると、2010年第4四半期(10月〜12月)の国内クライアントPC出荷台数は、前年同期比11.7%増の387万台となり、その結果、2010年の国内クライアントPCの出荷台数は、過去最高の1,578万台(前年比17.9%増)となりました。

 2010年のPC出荷台数は家庭市場が738万台、ビジネス市場が840万台でした。家庭市場では、エコポイント効果で家電量販店への客足が増えたことが影響して、前年比10.8%増のプラス成長となり、ビジネス市場は、業績が回復した企業を中心にPCの買い替えが進み、さらにスクールニューディールの特需も貢献して、前年比24.9%増の大幅な伸びを示す結果となりました。また2010年ベンダー別シェアを見ると、上位3社のNEC、富士通、東芝は、スクールニューディール特需の恩恵を受け、シェアを大きく伸ばし、3社の中では東芝が、2009年の4位から3位に順位を上げました。また2011年の1月にNECとの戦略的提携を発表したレノボは、販売戦略の強化を行ったことが功を奏し、前年比で60%を越える高い成長率を達成しました。

 2010年第4四半期のPC出荷台数は家庭市場が188万台(前年同期比4.2%増)、ビジネス市場が199万台(同19.9%増)となりました。家庭市場は、オールインワンタイプ(以下AiO)がデスクトップの出荷の6割を超えるまでに成長し、逆にミニノートブックPCは前年同期に比べ6割減の12万台まで縮小しました。一方ビジネス市場では、2010年10月22日以降にPCベンダーからWindows XPの出荷がなくなるため、最後の駆け込み需要があり、また企業の買い替えも順調に進んだため、出荷台数を底上げしました。

 2010年第4四半期のベンダー・ハイライト
 ベンダーシェアでは、富士通が、NECを抜き1位になりました。それ以外の順位の変動は、上位5社の中ではありませんでした。

 富士通は、家庭市場では、秋冬モデルの出荷が貢献し、ビジネス市場では、大企業向け、中小企業向けだけでなく、官公庁向け出荷も好調であったため、昨年同期のスクールニューディールの特需を含んだ総数を上回る結果になりました。

 NECは、ビジネス市場では大企業向けの出荷が好調であったものの、昨年同期のスクールニューディール向けに出荷された台数を補う程度にとどまり、家庭市場では、前期発表したモデルのキャンペーンを行いましたが、富士通にとどかず、総合で2位となりました。

 東芝は、これまでポータブルPCが中心であった製品ラインナップに、AiOのデスクトップを加え、家庭市場の出荷台数を大幅に伸ばしました。またビジネス市場では、中小企業向けの出荷が堅調でした。

 HPは前期と同じ4位になりましたが前年同期比で44.5%という高い成長率を達成し、シェアを前期から1.1ポイント上げました。特にビジネス市場では、中小企業のWindows XPの駆け込み需要だけでなく、大企業の需要を取り込み、シェアを伸ばしました。

 IDC Japan PC、携帯端末&クライアントソリューション グループマネジャーの片山 雅弘は「2010年第4四半期の国内市場は前年同期で11.7%と2桁の成長となったが、世界市場は、逆に同比3.4%と失速した。この状況が続けば、NECとレノボの提携だけでなく、世界市場においても業界再編の動きが加速する可能性がある」と分析しています。

 2011年の見通し:金融危機によって経費節減のためPCの買換えを控えていた企業が、2010年に本格的なPCの買替えを行い、出荷台数も高い伸びとなりましたが、2011年後半にはこの買い替えも一巡し、再びビジネス市場は低迷期に入るとの見方をしています。また家庭市場は、エコポイント制度が終了する3月以降は、PCに関する大きなイベントがなく、低迷する可能性があります。そのため、2011年7月のアナログ放送停止の時期に、テレビの代わりに、どれだけテレパソを訴求できるかが鍵を握ると考えられます。

 2011年第1四半期の見通し:家庭市場では、各ベンダーが新製品の発表を行い、順調な出だしでしたが、チップセットの不具合により、2011年第1四半期(1月〜3月)の出荷に大きな影響が及ぶことが懸念されます。またビジネス市場では、2010年第4四半期にディストリビューター向けに出荷したWindows XPを搭載したPCが在庫として残り、PCベンダーからの出荷に影響を及ぼす可能性があるため、前期行った予測に対して下方修正を行う予定です。

 今回の発表は速報値であり、将来変更となる可能性があります。IDCが発行する「Japan PC 2011−2015 Forecast and 4Q10 Vendor Shares:Quarterly Model Analysis」(J11141301)にその詳細が報告され、2010年第4四半期の国内PC市場実績と2011年から2015年までの市場予測が掲載されます。
 【詳細についてはIDC Japanへお問合せ下さい】

 本調査は、IDCが実施したPCベンダー調査、ユーザー調査、販売チャネル調査などをもとに、独自の分析を行い算出したものです。ここでいう国内のクライアントPC市場には、デスクトップPC、ポータブルPCが含まれています(x86サーバーは含まれていません)。IDCではより正確な情報を提供するため、過去の実績を含むデータの見直しを随時行っております。そのため、本発表で用いられる数値はIDCが過去に発表したものと異なることがあります。


<参考資料>(※以下の資料は添付の関連資料を参照)
 図1.2005年〜2010年 国内PC市場出荷台数/対前年成長率:家庭/ビジネス別
 図2.2010年第4四半期 国内クライアントPC出荷台数トップ5ベンダーシェア、対前年成長率(実績値)
 表1.2010年 国内PC市場ベンダー別出荷台数



<IDC社 概要>
 International Data Corporation(IDC)は、ITおよび通信分野に関する調査・分析、アドバイザリーサービス、イベントを提供するグローバル企業です。46年にわたり、IDCは、世界中の企業経営者、IT専門家、機関投資家に、テクノロジー導入や経営戦略策定などの意思決定を行う上で不可欠な、客観的な情報やコンサルティングを提供してきました。
 現在、110か国以上を対象として、1,000人を超えるアナリストが、世界規模、地域別、国別での市場動向の調査・分析および市場予測を行っています。
 IDCは世界をリードするテクノロジーメディア(出版)、調査会社、イベントを擁するIDG(インターナショナル・データ・グループ)の系列会社です。

 *記載されている全ての会社名、製品名は各社の商標、または登録商標です。



■一般の方のお問合せ先
 IDC Japan(株) セールス
 Tel:03−3556−4761
 Fax:03−3556−4771
 E−Mail:jp-sales@idcjapan.co.jp
 URL:http://www.idcjapan.co.jp


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