日本電波工業、動作上限温度を＋１０５℃に拡大した小型SMDタイプのTCXOを開発

動作上限温度を＋１０５℃に拡大した
小型SMDタイプTCXO（温度補償水晶発振器）を開発
（サイズ７×５mm）


　日本電波工業（株）は、小型（サイズ：７×５×２mm）、SMDタイプのTCXO（温度補償水晶発振器）の当社従来商品における対応温度範囲−４０〜＋８５℃から、上限温度を＋１０５℃に拡大した新機種「NT７０５０BB」を開発致しました。

　このTCXOは、フェムトセルなどスモールセルの基地局における基準信号用発振器として開発致しました。スモールセルの基地局は、携帯端末の通信トラフィック量の増大に伴うマクロセル基地局の負荷を軽減するために、今後、大量に設置が予定されております。その基地局装置は、小型、軽量、低消費電力、低コストが求められますので、設計は極限までシンプル化され、マクロセルの基地局装置には装備されている装置内部の温度調節機能が無くなります。このことにより、搭載部品は外気温の高低の変化をダイレクトに受けることになり、特に高温環境下で安定した性能を維持することが求められます。
　そこで、当社は、このニーズにお応えして、７×５mmサイズの小型TCXOとして、対応周波数帯が１０MHz〜２５MHz、周波数温度特性値がMax．５００ppb、消費電流がMax．６mAという優れた性能を実現しつつ、動作上限温度を＋８５℃から＋１０５℃に拡大致しました。この新製品は、スモールセル基地局をはじめ、基幹系ネットワークなどで、小型化、高温度対応が求められる装置設計に貢献致します。

　サンプル出荷は今月から、量産開始は今年１０月からを予定しております。


【外観写真】

　※添付の関連資料を参照


【仕様・特性】

　「NT７０５０BB」

　外形寸法　　　　：Typ．７．０×５．０×２．０mm
　公称周波数範囲：１０MHz〜２５MHz
　動作温度範囲　：−４０〜＋１０５℃
　周波数温度特性：Max．５００ppb／−４０〜＋１０５℃
　電源電圧　　　　：＋３．３V±５％
　消費電流　　　　：Max．６mA
　出力波形　　　　：CMOSレベル