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東京商工リサーチ、5月の「東日本大震災」関連倒産(速報値)の調査結果を発表

2014-06-06

〔特別企画〕
【5月速報値】「東日本大震災」関連倒産(5月30日現在)
〜5月は12件 25カ月連続で前年同月を下回る〜



 2014年5月の「東日本大震災」関連倒産は12件(速報値:5月30日現在)で、25カ月連続で前年同月を下回った。震災から3年を経て震災関連倒産は、収束傾向をたどっている。
 ただし、累計は1,445件(5月30日現在)に達した。また倒産のほか、事業停止や法的手続準備中の「実質破綻」が21件あり、これを含めた震災関連の経営破綻(倒産+実質破綻)は累計1,466件になった。


<5月の倒産事例>

 ハンドバッグ販売のチュチュコーポレーション(株)(TSR企業コード:322237769、千葉県)は、主に革製婦人用バッグを中国やベトナムで委託生産していた。しかし、東日本大震災により一部店舗に水漏れ被害が生じて休業を強いられた。その後は業績が低下を続け、3つの店舗を閉鎖し、経営の合理化を図っていたが売上を回復することができず破産を申請した。
 貨物自動車運送の(有)福和運輸(TSR企業コード:142386626、宮城県)は、同業他社との競争から厳しい経営だったところに、東日本大震災で営業車両4台を流失する被害を受け、資金繰りが悪化した。業容を縮小して営業を続けてきたが、抜本的な経営改善に至らず破産を申請した。
 電子機械部品製造の(株)佐藤螺子(TSR企業コード:140182209、宮城県)は、東日本大震災で工場が被災し、一時的に営業が中断したことで赤字経営に陥った。その後、復旧したものの受注単価の厳しい状況もあって資金繰りが苦しく、破産手続きに踏み切った。
 震災関連倒産は、震災から3年を経て発生ペースは鈍化をみせている。しかし、いまだ震災の影響を引きずる企業があって、傷あとの深さを浮き彫りにした。

 ※以下の資料は添付の関連資料「参考資料」を参照
 ・東日本大震災関連倒産(負債総額単位:百万円)
 ・パターン別(負債総額単位:百万円)
 ・東日本大震災関連倒産 震災後月次推移

 2014年5月の地区別は、関東8件、東北3件、北陸1件で、このうち、東北は宮城の3件だった。
 「震災関連」倒産の累計1,445件を都道府県別にみると、最多は東京の429件(5月4件)。次いで、宮城107件、北海道81件、神奈川と福岡が各62件、千葉57件、岩手と群馬が各50件、茨城47件、大阪43件、静岡41件、福島38件と続く。直接被災地の東北6県の倒産件数は262件(構成比18.1%)だった。
 「震災関連」倒産の累計1,445件を産業別にみると、最多は宿泊業・飲食店などを含むサービス業他の368件(5月5件)。次いで、製造業が342件(同2件)、卸売業が261件(同2件)、建設業が186件(同ゼロ件)、小売業が132件(同ゼロ件)と続く。
 被害型で分類すると、「間接型」1,330件(構成比92.0%)に対し、「直接型」は115件(同7.9%)だった。5月は「直接型」が3件だった。

 ※以下の資料は添付の関連資料「参考資料」を参照
 ・東日本大震災関連倒産 産業別倒産状況
 ・産業別 件数構成比
 ・東日本大震災関連倒産 原因別倒産状況
 ・原因別 件数構成比
 ・東日本大震災関連倒産 形態別倒産状況
 ・形態別 件数構成比
 ・「東日本大震災」関連 経営破綻状況(2014年5月30日現在)
 ・東日本大震災関連倒産 地区別倒産状況
 ・東日本大震災 都道府県別倒産状況
 ・地区別 倒産件数構成比


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