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住友ベークライトなど、GP組合から「グリーンフェノール開発」に組織変更
グリーンフェノール・高機能フェノール樹脂製造技術研究組合から
グリーンフェノール開発株式会社への組織変更について
ポイント:
GP組合(組合員:住友ベークライト(株)、RITE)は、NEDO委託事業(※1)の成果である基盤技術をベースとし、自ら考案した「2段工程法」によるグリーンフェノール生成技術を確立したことで、従来の醗酵法では経済的に不可能とされてきた、糖類からのグリーンフェノール製造の展開に目途をつけることができました。これら研究成果の早期実用化を図るため、経済産業大臣へGP組合から株式会社への組織変更認可申請を行い、本日付で認可を受けました。
本日からは、新たに「グリーンフェノール開発株式会社」として、引き続き研究開発を促進し、グリーンフェノール製品供給の早期実用化を目指します。
なお、技術研究組合から株式会社への組織変更は、本件が初めての案件となります。
【内容】
住友ベークライト株式会社と公益財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE)は、植物資源(非可食)から取り出した混合糖(C6,C5糖)を用いた、バイオプロセスによるグリーンフェノール生産およびグリーンフェノール樹脂製造に関わる基盤技術開発を行うため、平成22年2月に「グリーンフェノール・高機能フェノール樹脂製造技術研究組合(GP組合)」を設立し、研究開発を進めてまいりました。
混合糖からのグリーンフェノール直接生成では、反応経路が多段階に及ぶため多くの酵素がフェノールによる強い阻害を受けます。そこで、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託事業(※1)により得られた基盤技術をベースに、GP組合で考案した「2段工程法」によるグリーンフェノール生産技術を確立したことで、従来の醗酵法では経済的に不可能とされてきた、糖類からのグリーンフェノール製造への展開に目途をつけることができました。今後、これらGP組合の研究成果を実用化することで、フェノールの原料を石油から植物資源(非可食)に転換することが可能となり、二酸化炭素の排出抑制及び化学産業・化学製品のグリーン化の促進に寄与することが期待されます。
また、これら「2段工程法」を基礎的技術とするグリーンフェノールサンプル製造と共に、スケールアップ技術を確立し、グリーンフェノール製造を行うために、技術研究組合法第77条第2項の規定に基づき、経済産業大臣へGP組合から株式会社への組織変更認可申請を行っておりましたが、平成26年5月27日付にて、組織変更の認可を受けて、新たに「グリーンフェノール開発株式会社」となりました。
本日からは、「グリーンフェノール開発株式会社」として、引き続き研究開発を促進し、高機能フェノール樹脂等で世界シェアの高い日本企業等へのグリーンフェノール製品供給の早期実用化を目指します。
なお、技術研究組合から株式会社への組織変更は、本件が初めての案件となります。
商号 :グリーンフェノール開発株式会社
所在地 :京都府木津川市
代表取締役:小川 富太郎(住友ベークライト株式会社 代表取締役会長)
事業の概要:グリーンフェノール生産プロセスの実証事業
グリーンフェノールの製造・販売
※1:GP組合は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「平成21年度〜平成22年度グリーン・サスティナブルケミカルプロセス基盤研究技術開発」の委託事業を受け、研究開発を実施してまいりました。グリーンフェノール開発株式会社では、このNEDO委託事業の成果を活用し、引き続き研究開発を進めます。
以上
*参考資料は添付の関連資料を参照