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KDDI研究所、細径化を図った携帯電話基地局用小型細径アンテナを実用化

2011-02-11

携帯電話基地局用小型細径アンテナの実用化について
〜携帯電話サービスの迅速なエリア展開が可能に〜



 株式会社KDDI研究所(埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長:秋葉重幸/以下、KDDI研究所)は、従来と比較して約1/3の直径で細径化を図った携帯電話基地局用小型アンテナを開発し、沖縄セルラー電話株式会社那覇空港局に第1号機として商用導入しました。

 携帯電話の通信事業者は、ビル陰などの電波強度の弱いエリアや郊外部・山岳部などの圏外エリアの無線エリア改善対策と、スマートフォンやモバイルブロードバンドの普及に伴い急増しているトラヒック量への対応を目的として、無線基地局アンテナをビル屋上や専用の鉄塔に設置しています。その際、風荷重対策や建物強度を保つため、無線基地局アンテナの設置には大掛かりな工事が必要となっており、エリア整備に時間がかかる、設備投資が膨らむという課題がありました。

 この度、これらの課題に対して、横浜国立大学大学院 新井研究室と共同研究を進め、基地局アンテナの小型細径を実現する水平偏波と垂直偏波を組み合わせた偏波共用のアンテナ基本素子(※1)を発明しました。この基礎技術を応用することにより、従来2本必要であったアンテナを1本に収めると同時に、800MHz帯アンテナにおいて、従来と比較してアンテナ直径が約1/3となる小型細径化(直径160mm→55mm)に成功しました。これにより、従来のアンテナと比較して設置コストを低減する効果や、従来アンテナでは建物強度の問題で設置できなかった場所にもアンテナを設置できるようになり、より快適で充実したサービスエリアをお客様に提供することが可能となります。

 本アンテナは実用化1号として、沖縄セルラー電話株式会社の那覇空港局に採用され、2011年1月11日に商用サービスを開始しました。さらに、本アンテナは小型細径かつ軽量であるメリットを生かし、災害時やイベントなどでの一時的な増容量対策を目的とするKDDI保有の小型車載基地局3台への新規搭載が進んでおり、非常時のエリアの確保にも貢献できます。また、将来的には3.9世代携帯電話システム(LTE)向けの郊外局やピコセル基地局等での利用も期待されています。


以上


※1 アンテナ基本素子・・・垂直偏波用としてループスロット素子、水平偏波素子としてヘイローアンテナ素子を採用し、それぞれブロードバンド化のための改良を施した素子構成を有するもの。



【補足資料】

 *添付の関連資料を参照


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