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ソーラーフロンティア、米ニューヨーク州立大学と共同研究開発・生産の可能性を検討
ソーラーフロンティア、米国ニューヨーク州立大学と共同研究開発/生産の可能性について検討
〜最先端のCIS太陽光発電技術の米国での導入に向けた予備調査に関する覚書を締結〜
東京−2014年4月23日−ソーラーフロンティア株式会社(社長:玉井裕人、本社:東京都港区台場 2−3−2、以下:ソーラーフロンティア)と、米国ニューヨーク州立大学ナノスケール理工学カレッジ(College of Nanoscale Science and Engineering 以下:CNSE)は、米国ニューヨーク州バッファローにおいてCIS薄膜太陽電池モジュールの共同研究開発/生産を行う可能性について、技術面および経済面での予備調査を実施することで覚書を締結しました。ソーラーフロンティアは現在すべてのパネルを日本で製造していますが、今回の提携は、日本の外に製造拠点を確立する計画実現への布石となるものです。
ソーラーフロンティアの玉井裕人代表取締役社長は次のように述べています。「ソーラーフロンティアは、太陽光発電分野における世界のリーダーとして、今後も発展し続けて参ります。海外に生産拠点を確立することは、当社の中期経営計画の中核テーマです。CNSEとの協力で、当社独自の技術であるCIS技術のニューヨークでの共同研究開発/生産の可能性について調査できることをとても光栄に思っています」。
CNSEのアレイン・カレイェロス、CEO、は次のように述べています。「アンドリュー・クオモ州知事は、ハイテク技術産業におけるイノベーションにより経済発展を進めるという目標を掲げています。CIS薄膜太陽電池で独自の技術を持つソーラーフロンティアとの予備調査は、新たなハイテク分野の雇用と経済成長を生み出し、ニューヨークが最先端のナノテクノロジーの中心地になるというビジョンの実現に近付くための一歩となります」。
CNSEは教育、研究、開発、技術活用に取り組むグローバルな機関であり、ニューヨーク州における雇用創出や新興ハイテク産業の成長戦略に貢献しています。2004年の設立以来、これまでの投資額は200億ドルを上回り、大学主導の研究機関として世界最先端の研究を行っています。また、ニューヨーク州ハーフムーンにあるCNSEの太陽光エネルギー開発センターには次世代のCIGS薄膜太陽電池の試作品製造用実証ラインがあり、業界団体の米国太陽光発電製造業コンソーシアム(PVMC)におけるCNSEの指導的地位を支えています。
ニューヨーク州は、クオモ州知事と州議会の主導の下、長期的視野に立った革新的R&D、労働力開発、商品化といった幅広い分野にわたるハイテク関連プログラムに対して数十億ドルに上る戦略的投資を行っています。同プログラムは官民パートナーシップを基盤としており、海外からの投資の誘致や、州全体の経済発展や雇用創出の促進に取り組んでいます。
東京に本社を置くソーラーフロンティアは、最先端のCIS太陽光発電ソリューションに関し、出荷量、販売額の両面において世界最大手のプロバイダーです。ソーラーフロンティアは20年以上前からCIS技術の開発を続けており、CIS太陽電池のセル(0.5平方センチメートル)のエネルギー変換効率で世界最高となる20.9%を達成しています。2007年に宮崎県で商業生産を開始し、2011年には年間生産能力900MWの国富工場が稼働を開始しました。優れた生産工程により、同社は世界レベルの生産コストで最高水準の薄膜大量生産効率を実現しています。最近では、中期経営計画の一環
として150MW規模の東北工場の建設が進められており、今後の海外での生産設備のモデルとなると共に、最低水準の生産コストでさらに高い変換効率を持つCISの生産が期待されています。
ソーラーフロンティア・アメリカズの最高執行責任者(COO)チャールズ・ピメンテルは次のように述べています。「ソーラーフロンティアの独自技術であるCIS技術は、一般的な他の太陽電池モジュール技術とは一線を画しています。CIS薄膜太陽電池は設置後の発電量、すなわち実発電量がシリコン系のものを上回り、発電効率が性能の尺度の唯一ではないことを証明しています。高品質で高精度の生産が可能なソーラーフロンティアは、太陽光発電市場においてコスト競争力が高く、確実な投資利益をもたらします」。
【CNSEについて】
ニューヨーク州立大学ナノスケール理工学カレッジ(CNSE)は、ナノサイエンス、ナノエンジニアリング、ナノバイオサイエンス、ナノエコノミクスという新規分野で世界をリードする研究機関です。世界で最も進んだ大学主導の研究機関として、これまでに200億ドル以上をハイテク分野に投資し、企業パートナーは300社以上に上ります。130万平方フィートに及ぶアルバニーのナノテク複合棟には、3,100人以上の科学者、研究者、エンジニア、学生、学部職員がいます。州内には他に、アルバニーのキエナン・プラザにSmart Cities Technology Innovation Center(SCiTI)、ハーフムーンにSolar Energy Development Center、ロチェスターにPhotovoltaic Manufacturing and Technology Development Facility、カナンデーグアにSmart System Technology and Commercialization Center(STC)といった設備があります。また、ニューヨーク州立工科大学(SUNYIT)にComputer Chip Commercialization Center(Quad−C)を共同設立し、運営を任されている他、ユティカの Marcy Nanocenter、バッファローのRiverbend Green Energy Hub、High−Tech Manufacturing Innovation Hub、Medical Innovation and Commercialization Hubの開発では中心的役割を担いました。詳しくはhttp://www.sunycnse.comをご覧ください。
※参考画像は添付の関連資料を参照
【ソーラーフロンティア株式会社について】
ソーラーフロンティア株式会社は昭和シェル石油株式会社(5002,T)の100%子会社であり、CIS薄膜太陽電池の生産・販売を行っています。2011年2月より商業生産を開始した国富工場(公称生産能力900メガワット)は、CIS薄膜太陽電池の生産工場として世界最大です。ソーラーフロンティア株式会社が生産・販売するCIS薄膜太陽電池は、銅、インジウム、セレンを使用して、当社の独自技術で生産する次世代太陽電池であり、経済効率が高く、環境に優しいことが特徴です。太陽電池の設置容量(kW)あたりの実発電量(kWh)が従来型のものに比較して高いだけでなく、原料からリサイクル処理まで高い環境意識で設計・生産されており、その長期信頼性や保証体制に関しては「JETPVm認証(JIS Q 8901)」などの第3者機関による認証を受けてきました。デザイン面でも、内閣総理大臣表彰「第2回ものづくり日本大賞」で優秀賞(製品・技術開発部門)、財団法人日本産業デザイン振興会が主催する「2007年グッドデザイン賞」では特別賞エコロジーデザイン賞を受賞しています。詳細につきましては当社ホームページをご覧ください。当社公式のブログ、Facebook、Twitterでも太陽光発電に関する最新情報などを随時発信しています。