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IDC Japan、国内通信事業者CAPEX市場予測を発表

2011-02-10

国内通信事業者CAPEX市場予測を発表

 ●国内通信事業者CAPEX市場は、年間平均成長率マイナス2.8%で縮小、2014年には9,392億円規模に
 ●スマートフォン、タブレットPCのユーザーベースが増大、モバイルデータトラフィックが急増
 ●3.9G/LTEサービスネットワークインフラ市場は、年間平均成長率80.0%で拡大、2014年には1,423億円に


 IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1−13−5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03−3556−4760)は、国内通信事業者のネットワークCAPEX(設備投資)市場の2009年の分析と2010年〜2014年の予測を発表しました。これによると、2009年〜2014年における国内通信事業者向けネットワークインフラの市場は、年間平均成長率(CAGR: Compound Annual Growth Rate)マイナス2.8%で推移し、2014年における市場規模は9,392億円まで縮小すると予測しています。一方、無線アクセスネットワーク、コアネットワークおよびネットワーク構築から構成される3.9G/LTEのネットワークインフラ市場規模は、CAGR 80.0%で拡大し、2014年には1,423億5,100万円に達することが見込まれます。

 通信事業者のネットワークCAPEX市場は、データ伝送機器(ルーター、イーサネットスイッチ)、アクセス機器(光アクセス、DSL、WiMAX)、光伝送装置(メトロWDM、長距離DWDM、SONET/SDH、次世代SONET/MSPP)、IP/NGNインフラ機器(ソフトスイッチ、メディアゲートウェイ)、ネットワーク管理システム(OSS、BSS)、サービスプラットフォーム、レガシー系TDM装置(TDM、ATM)、ストレージ、無線インフラ(2G/3G、W−CDMA、CDMA20001X、HSDPA/HSUPA、EV−DO/Rev−A、3.9G/LTE)など多岐にわたる製品類に加え、システムインテグレーションとネットワーク構築を含むプロフェショナルサービスを対象とした市場です。

 NTTが次世代ネットワーク(NGN)向けの通信機器とネットワーク管理システムの大規模導入を行った2008年から2009年上半期以降、通信事業者のネットワークCAPEX規模は縮小する傾向にあります。さらに、景気後退の影響もあり、通信事業者は設備投資に対し慎重な姿勢を見せています。データ伝送機器においては、ハイエンドルーターに対する設備投資が続く一方で、NGN向けエッジルーターの需要が2009年で一巡したため、CAPEX総額は2008年から2009年にかけて大幅に低下しました。コアルーターおよびエッジルーターの市場規模は、予測期間においてCAGRがそれぞれ2.2%、マイナス0.4%で推移し、2014年には292億円と462億円になると予測しています。イーサネットスイッチにおいてもNGN関連の需要が減少したことによって、市場規模は2009年には大きく落ち込みましたが、その後回復し2014年には409億円に達すると見込まれます。

 アクセス機器市場を構成するGE−PONシステム(光アクセス)とDSLシステムの市場規模は、2008年〜2009年のNGN関連の特需から市場規模は縮小し、2014年にはそれぞれ377億円(CAGR マイナス2.3%)と45億円(同マイナス27.3%)になると予測されます。また、光伝送装置の需要は、NGN関連案件の減速と、景気後退による通信事業者とサービスプロバイダーの設備投資引き締めにより全般的に急減しました。一方で、無線インフラにおいては、3.9G/LTEネットワークインフラの投資が予測期間においてCAGR 80.0%で拡大し、2014年には1,423億円規模に達すると見込まれます。しかしながら、既存の3G、3.5G向けネットワーク投資が大きく落ち込むことが予測されるため、無線インフラの総市場規模は2014年までCAGR マイナス2.1%で推移し、3,191億円になると予測しています。

 IDC Japan コミュニケーションズ グループマネージャーのジョージ ホフマンは「通信事業者は、ネットワークのさらなる効率化とコスト削減を可能にする刷新的な技術やソリューションを求めている。その選択肢の一つとしてアウトソーシングがある。国内通信事業者はネットワークの運用保守、維持管理を全面的にアウトソーシングする可能性は低いが、CAPEXとOPEX(運用管理費)を削減し、業務効率を高められるのであれば、一部をアウトソーシングすることも考えられる。国内通信事業者向けCAPEX市場は縮小している。ネットワーク機器ベンダーは、

 新たな成長市場として通信事業者向けネットワークアウトソーシングサービスの需要を検証し、市場の早期立ち上げに向けてサービス戦略を講じるべきである」と述べています。
 今回の発表はIDCが発行したレポート「国内通信事業者のネットワークインフラ市場 2009年の実績と2010年〜2014年の予測: CAPEXの現状と将来」(J10020103)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内通信事業者の主要ネットワーク設備別投資規模と予測などが示されています。

<参考資料>
 国内通信事業者CAPEX市場予測、2006年〜2014年
  ※ 関連資料参照


IDC社 概要
 International Data Corporation(IDC)は、ITおよび通信分野に関する調査・分析、アドバイザリーサービス、イベントを提供するグローバル企業です。46年にわたり、IDCは、世界中の企業経営者、IT専門家、機関投資家に、テクノロジー導入や経営戦略策定などの意思決定を行う上で不可欠な、客観的な情報やコンサルティングを提供してきました。
 現在、110か国以上を対象として、1,000人を超えるアナリストが、世界規模、地域別、国別での市場動向の調査・分析および市場予測を行っています。
 IDC は世界をリードするテクノロジーメディア(出版)、調査会社、イベントを擁するIDG(インターナショナル・データ・グループ)の系列会社です。


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 ※ 参考資料は、関連資料参照

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