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ミック経済研究所、ワイヤレスM2Mソリューション市場動向に関する調査結果を発表
ワイヤレスM2Mソリューション市場規模は、2013年度前年度比124.8%の679億円。2018年度まで年平均24.4%の高成長率で推移し、2,000億円超市場に
―クラウドサービスが成長を支え、市場における存在感を増していく
情報・通信分野専門の市場調査機関である、株式会社ミック経済研究所(本社:東京都港区、社長:有賀 章)は、スマートメーターや都市インフラ整備への適用を背景に本格的普及期へと向かいつつある、ワイヤレスM2Mソリューション市場の実態を捉えたマーケティング資料
「IoT(Internet of Things)時代に向けて本格化する
ワイヤレスM2Mソリューション市場の実態と展望2014年度版」
を発刊し、調査結果を発表しました(調査期間2014年1月〜3月)。
同マーケティング資料では、国内の無線機器メーカー、SI企業、通信キャリアなど、35社の売上高や動向、各種戦略などについて調査。その個別企業の実態をベースに市場全体の規模や動向を集計・分析しています。
■本調査におけるワイヤレスM2Mソリューションの定義
M2Mとは、"Machine to Machine"の略称であり、機械(モノ)と機械(モノ)が人の手を介さずに通信を行う仕組みのことを指す。本調査におけるワイヤレスM2Mソリューションとは、下記の通信方式を利用し、通信端末・無線モジュールにより各種情報を収集・管理する、システム・製品・SI等のソリューション及びクラウドサービスを指す。但し、通信料金は含まない。
※参考図は添付の関連資料を参照
■ワイヤレスM2Mソリューション総市場動向
ワイヤレスM2Mソリューションの市場規模は、2012年度 544億円、2013年度は前年度比124.8%の679億円であった。同市場は、従来からある機器の遠隔監視や車両管理などの需要に加え、最近では、スマートメーターへの本格導入が決まり、都市インフラ整備への適用も期待されている。こうした追い風を背景に、2014年度以降、市場は本格的普及期へと向かうと予測され、市場規模としては、2012年度〜2018年度の6年間で平均成長率24.4%と高伸長で推移し、2018年度で2,019億円になると予測される。
スマートメーターに関しては、政府主導で2016年より実施予定である電力小売の全面自由化を背景に、各電力会社が家庭向けスマートメーターの導入計画を早めた。最多の利用者を有する東京電力は2014年4月から国際無線通信規格「Wi−SUN」(920MHz帯特定小電力無線)を採用し、スマートメーターの設置を順次開始すると発表。国内の電力会社10社の内、関西電力と九州電力以外の電力会社は東京電力の仕様を採用することを決めている。各電力会社が本格的に動きだしたこともあり、今後、スマートメーター導入の加速が見込まれる。
都市インフラ整備に関しては、2012年12月に発生した中央道笹子トンネル事故の影響から、改めて老朽化設備の監視・管理が注目され、設備の予防保全へのニーズも増加した。加えて、2020年に東京オリンピックの開催が決定したことにより、オリンピック関連施設はもちろんのこと、交通インフラなど、都市全体での設備の新設・改修が検討されている。それらに無線・センシング技術を活用したインフラの監視・管理システムの適用が進むと考えられる。インフラの強化は、国土強靭化計画に基づいて、政府主導で進められており、国レベルでの支援が期待できる。また、東京での適用事例・知見を基にインフラ整備が全国へと広がっていくことが考えられることから、潜在的な市場は非常に大きい。
また、今後の市場成長を支えるソリューションとして、年々注目度が高まっているのが、クラウドサービスである。クラウドサービスは、低コストで利用可能なことから、スモールスタートが可能であり、ユーザーとしては、M2Mでデータを収集した後の処理(データの蓄積、分析、利活用)を対象とするサービス利用も見据えやすい。今後もM2M向けクラウドサービスのバリエーションは増え、サービス内容も拡充されていくと考えられ、クラウドサービス導入への機運は更に高まっていくと予測される。クラウドサービスの市場規模としては、2013年度の19億円(市場構成比2.8%)から、2018年度には330億円(市場構成比16.3%)になると予測する。
尚、資料内では、各通信方式別市場動向など、詳細な集計及び分析を行っています。
同マーケティング資料の体裁は、A4版(ファイル製本)で全454頁。価格はコピー製本版190,000円、コピー製本版+PDF版230,000円、CD−ROM版380,000円、コピー製本版とCD−ROM版のセット540,000円(いずれも消費税抜き)です。
※以下の資料は添付の関連資料「図表1〜3」を参照
・<図表1>ワイヤレスM2Mソリューション市場規模推移・中期予測
・<図表2>ワイヤレスM2Mソリューション市場規模推移・中期予測(売上高グラフ)
・<図表3>ワイヤレスM2Mソリューション市場規模推移・中期予測(市場伸長率グラフ)