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東急建設、石勝エクステリアと共同で「緑化に伴うリスク表示システム」を開発

2014-04-10

生物との共生を考慮した緑化計画手法
〜『緑化に伴うリスク表示システム』の開発〜


 東急建設(株)は、(株)石勝エクステリアと共同で『緑化に伴うリスク表示システム(Ver.1.0)』を開発しました。本システムは、緑化計画に伴うメリット・デメリットを数値化しビジュアルで表示することを目的としています。一般的に緑化のメリットとしては、地域生態系や生態系サービス保全への寄与、景観の向上などがあげられ、一方でデメリットとしては害虫の発生やメンテナンスコストの増加などがあげられます。今回は、従来、十分に考慮されてこなかったデメリットの一つである害虫の発生リスクに着目し、対象敷地内に植栽した樹種に応じてリスク表示システムを開発しました。本システムでは設計段階における樹種選定や配植などの検討を行う際に、それに伴うリスクを図面上で示すことが可能となります。今後は、本システムをバージョンアップしながら発注者等のリスクを回避しつつ、生物多様性に配慮した設計提案を進めていきたいと考えています。


【経緯】
 近年、環境意識の高まりや条例などの規制により、ほとんどの建築物の敷地内は緑化されています。敷地内を緑化することは、景観や環境性能を高める一方で害虫の発生やメンテナンスの手間など様々なリスクも生じます。今回これらのリスクの中で、まず植物に虫が集まるリスクに着目しました。植物はその種類に応じて様々な虫が集まってきますが、人に好かれる虫だけが集まる訳ではなく、人に嫌われる虫も同じように集まってきます。このような緑化に伴うリスクは発注者に伝わらないまま設計が進み、後に建築物の利用者とのトラブルに繋がる可能性があります。
 そこで我々は、緑化することで生じるこのようなリスクを設計段階で表示する『緑化に伴うリスク表示システム』を開発しました。今回はVer.1.0として、緑化計画の初期段階から嫌われる虫が集まるリスクをビジュアル化することを可能としました。


【緑化に伴うリスク表示システムの概要】
 現状のシステムは、(株)石勝エクステリアの協力の下、長年、造園会社として培ってきた知識や経験・ノウハウをもとに、植物ごとに発生する嫌われる虫をまとめた植物データベース(表1)と、その発生リスクをスコア化し、図面上に表示するシステムで構成されています。植物データベースには、流通している主な緑化樹木をカバーしており、発生リスクに加え、代替植物の情報も網羅しています。
 スコア化の方法については、対象敷地内に植栽した樹種に応じて(1)嫌われる虫の発生度(発生のしやすさや条件(量・条件・年回数)を考慮)、(2)身体への影響、(3)植栽自体への影響、(4)イメージ、を総合化して最終的な値をスコアとして用いています。なお、スコアについては暫定的なものであり、随時改良を行っていく予定です。


 ※以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照


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