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商船三井、NOxを除去するSCR脱硝装置の効果を実船で確認

2014-03-19

NOxを除去するSCR脱硝装置の効果を実船にて確認


 株式会社商船三井(社長:武藤光一、本社:東京都港区)は、船舶から排出されるNOxを除去するSCR脱硝装置(Selective Catalytic Reduction:選択式触媒還元)を、自社で保有・運航する大型鉱石専用船「青葉山丸」(以下、「本船」)の発電機に搭載、ディーゼル油に対する脱硝性能が国際海事機関のNOx 3次規制(*1)に適合することを確認しました。

 当社は、ヤンマー株式会社(社長:山岡健人、本社:大阪府大阪市)と協力して、2013年12月の本船竣工時より同装置の実船運用を行っており、1,000時間(SCR脱硝装置3台の総稼働時間)以上、試験を実施しています。
 ECA(*1)入出域での運用や、将来 燃料油における硫黄分規制を想定した燃料の使用、発電機の並列運転時など、船舶の実際の運航条件下および将来の規制強化を想定した評価を行っており、その性能が確認されています。
 この運用評価を2年間程度継続するとともに、今後はC重油(HFO)に対する試験も行う予定です。

 当社は単年度経営計画「RISE 2013」の環境戦略の一つとして大気汚染防止への取り組みを進めており、今回の技術開発はその一環であります。今後も環境負荷低減に資する技術の導入に積極的に取り組んでいきます。

 なお、本研究開発は一般財団法人日本海事協会の「業界要望による共同研究」のスキームにより研究支援を受けて実施しています。

 ※参考画像は添付の関連資料「参考画像1」を参照

<実船搭載するSCR脱硝装置の概要と試験運用の詳細>
 ・実船にバイパス系統を有する触媒反応器を搭載し、機関室全体の省スペース化と設計の負担を軽減。
 ・3台の統合制御を行うことにより、周辺機器に対する省スペース化も実現。
 ・実船での試験運用は約2年間を予定。尿素水補給等のオペレーション性を含めて、以下を確認していく。

 >通常の発電機の使用状況下において3台のSCR脱硝装置が適切に機能すること。
 >C重油等の不純物の多い燃料油を使用した場合であっても同装置の性能が長期間維持されること。

<“AWOBASAN MARU(青葉山丸)”概要>
 全長    :319m
 全幅    :54m
 載貨重量 :約225,000トン
 建造    :株式会社名村造船所

 ※参考画像は添付の関連資料「参考画像2」を参照

 (*1)IMO(国際海事機関)のNOx(窒素酸化物) 3次規制、ECA:
 船舶からのNOx排出については、船舶からの海洋汚染等を防止する国際条約である海洋汚染防止条約(MARPOL条約)附属書VI(大気汚染防止)において規定されています。同附属書の規定により、北米等の大気汚染物質放出規制海域(ECA:Emission Control Area)では、早ければ2016年以降の建造船に搭載するディーゼルエンジンは、NOx1次規制値より80%以上NOx排出量を低減することが要求されます。





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