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NEC、米国プリペイド式携帯通信事業者とSDN/NFV領域で協業
NEC、米国通信事業者とSDN/NFV領域で協業
NECは、米国のプリペイド式携帯通信事業者クリケット・コミュニケーションズ(以下クリケット、(注1))と、SDN/NFV領域での協業に合意しました。
ネットワークをソフトウェアで制御するSDNやネットワークの機能をソフトウェアで実現(仮想化)するNFVは、通信装置のコスト低減や調達リードタイム短縮が可能で、現在、通信事業者から高い関心を集めています(注2)。
NECは、クリケットとの合意に基づき、LTE基地局を収容するモバイルコアネットワーク装置(EPC)の機能を仮想化するvEPCの実証実験を米国サンディエゴにて行いました(注3)。実証実験では、IAサーバ上での仮想化機能の動作検証、仮想化ネットワークの集中制御の実証を行い、その有効性を確認しました。
NECは、業界に先駆けてvEPCの提供を開始し、ミャンマーの基幹通信網に導入するなど、SDN/NFVへの取り組みで業界をリードしています。今回の実証もこの取り組みの一環で行うものです。
<NECのSDN/NFVへの取り組み>
NECは社会ソリューション事業の中核領域の1つとしてSDNに注力しています。NFVは、NECが提供する「NEC SDN Solutions」において、テレコムキャリア市場向けのメニュー「ネットワーク仮想化機能(NFV)ソリューション」として提供しています。NECはこれまで、業界に先駆けてvEPCを提供し、ミャンマーの基幹通信網にサービスとして導入しています。また、テレフォニカと家庭内通信機器の仮想化ソリューション(vCPE、(注4))の共同実証実験を行うとともに、通信事業者の通信網を利用する事業者(MVNO)向けに相互接続機能を実現する「仮想化MVNOソリューション」(vMVNO、(注5))も提供し、SDN/NFVへの取り組みを強化しています。
<背景>
昨今、通信事業者においては、ネットワークの効率的な設備投資や運用・管理、サービスの迅速な提供などが求められており、ソフトウェアでこれらのニーズに柔軟に対応できるSDNおよびNFVへの期待が高まってきています。
通信事業者は、SDN/NFVを実現するvEPCを導入することで、これまで専用ハードウェアで実現していたEPCの機能を汎用サーバの仮想化基盤上に構築でき、ネットワークの統合運用と管理の自動化、制御の最適化などが可能となります。これにより、システム構築にかかる装置コストの低減や、システム毎に必要だった運用コストの低減、装置調達のリードタイム短縮を実現します。
このたびの協業は、これらの有効性の検証に向けて実証を行ったものです。
NECグループは、「2015年中期経営計画」をもとに、人が豊かに生きるための安全・安心・効率的・公平な社会の実現に向け、ICTを活用した高度な社会インフラを提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進し、「社会価値創造型企業」として、社会の様々な課題解決に貢献していきます。
以上
(注1)本社:カリフォルニア州サンディエゴ、CEO:S.Douglas Hutcheson
(注2)SDN:Software−Defined Networking、ネットワークをソフトウェアで制御する概念
NFV:Network Functions Virtualizationは、ETSI(欧州電気通信標準化機構)内に設立された標準化グループ、ネットワーク機能の仮想化の業界標準を策定
(注3)EPC:Evolved Packet Coreモバイルコアネットワークネットワークソリューション
vEPC:Virtualized Evolved Packet Core
仮想化モバイルコアネットワークソリューション
(注4)CPE:Customer Premises Equipment顧客宅内通信機器
vCPE:Virtualized Customer Premises Equipment CPEをソフトウェアで仮想化したソリューション
(注5)MVNO:Mobile Virtual Network Operator、仮想移動体サービス事業者
vMVNO:Virtualized Mobile Virtual Network Operator
「本件に関するお客様からの問い合わせ先」
NEC 第一キャリアサービス事業部
TEL:03−3798−8395