日本SGI、海洋機構にスパコンと連携する大規模共有メモリー型システムを導入

海洋研究開発機構が地球シミュレータと連携する
大規模共有メモリー型システムの導入を決定

〜シングルシステムとして世界最大級の３２TBメモリー搭載「SGI　UV　２０００」を中核とする地球シミュレータのプリポスト・システムを構築〜


　日本SGI株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：望月学）は、独立行政法人海洋研究開発機構（所在地：神奈川県横浜市、理事長：平朝彦、以下JAMSTEC）が、JAMSTECのスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」と連携して計算処理の精度を高める新しい「プリポスト・システム」として大規模共有メモリーサーバ「SGI　UV　２０００」製品群を採用したことを発表します。地球シミュレータセンターに設置され、本年３月２４日に本格稼働を開始する予定です。なお、本システムは、日本電気株式会社（本社：東京都港区、代表取締役　執行役員社長：遠藤信博）と共同で導入および構築を行います。

　本システムは、地球シミュレータと連携して計算の前処理または後処理を行うことで解析精度や計算効率の向上を図ります。地球シミュレータの産業利用を促進し、国内の産業発展を目的とする「地球シミュレータ産業戦略利用プログラム」の一環として、様々な分野の産業で共同利用する事を主目的とし、地球温暖化予測や地球内部変動の研究など地球科学分野に関わる研究開発にも利用されます。

　今回、JAMSTECでは、より大きな計算需要とメモリー需要などの増加に対処し、高精度かつ高速なシミュレーション環境を構築するとともに、汎用アプリケーションなどによる可視化・データ解析処理を行うため、プリポスト・システムの導入を決定しました。

　新しいプリポスト・システムの中核として導入される「SGI　UV　２０００」は、３２テラバイト（TB）の共有メモリーを搭載し、単一のオペレーティングシステムで稼動するコンピュータとして世界最大級の共有メモリーサーバです。最新のインテル(R)　Xeon(R)　プロセッサー　E５−４６００　v２　製品ファミリー（開発コード名称：IvyBridge）を２５６個（２，５６０コア）搭載し、理論性能は４９．１５２テラフロップスです。可視化専用サーバとして、同プロセッサーを４個（４０コア）搭載した「SGI　UV　２０」が導入されます。ストレージシステムは、物理容量２４０TB（実効容量１４０TB）のRAID型ストレージ「SGI　InfiniteStorage　１７０００」で、ファイルシステムにはNFSが採用されています。


＜JAMSTEC　地球シュミレータセンター　シミュレーション応用研究グループ　浅野俊幸博士のコメント＞
　我々のグループでは、「地球シミュレータ」の産業利用を推進することを目的として、「地球シミュレータ産業戦略利用プログラム」を実施しています。新たに加わる「SGI　UV　２０００」は、メモリー不足により計算不可能であった課題も計算可能にし、これまで諦めていた大規模シミュレーションが可能になると期待しています。すでに，全メモリーを必要とする課題も現れています。


＜商標登録＞
　SGIおよびSGIのロゴは、日本SGI株式会社の登録商標です。インテル、Intel、Xeonは、米国およびその他の国におけるインテル　コーポレーションまたはその子会社の商標または登録商標です。その他の会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。


■お客様からの製品に関するお問い合わせ先
　日本SGI株式会社
　TEL：０３−５４８８−１８１１（大代表）


以上