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東京商工リサーチ、「東日本大震災」関連倒産(2月7日現在)の調査結果を発表
〔特別記事〕
「東日本大震災」関連倒産(2月7日現在)
〜1月は19件21カ月連続で前年同月を下回る〜
2014年1月の「東日本大震災」関連倒産は19件で、21カ月連続で前年同月を下回った。発生からの累計は1,388件(2月7日現在)にのぼった。
倒産のほか、事業停止や法的手続準備中の「実質破綻」が20件あり、震災関連の経営破綻(倒産+実質破綻)は累計1,408件に達した。
<1月の倒産事例>
中古パチンコ機売買の(有)レイアローズ(TSR企業コード:296068853、東京都)は、東日本大震災で、在庫商品の9割が被害を受けて経営が急激に悪化した。2013年6月から事業停止に追い込まれ破産を申請した。
漬物製造の(有)尾花沢食品(TSR企業コード:210211865、山形県)は、郷土食「だし」を基にした食品開発を行なっていたが、東日本大震災による風評被害もあって、売上低下に歯止めがかからず民事再生法を申請した。
中古自動車販売の(有)オートベック(TSR企業コード:172535433、岩手県)は、展示場販売を行なっていたが、東日本大震災で一時、事業を中止した。その後も業績悪化が続いたため2012年8月に事業停止し、今回債務整理のため破産を申請した。
震災関連倒産は、収束傾向をたどっている。しかし、震災から丸3年を目前にして事業停止していた企業が、ここにきて整理するケースもあって、今後の推移が注目される。
※以下の資料は、添付の関連資料「参考資料」を参照
・東日本大震災関連倒産(負債総額単位:百万円)
・パターン別(負債総額単位:百万円)
・東日本大震災関連倒産 震災後月次推移
1月の地区別では、関東10件、東北4件、中部3件、北海道と近畿が各1件だった。このうち、東北は岩手3件、山形1件だった。
「震災関連」倒産の累計1,388件を都道府県別にみると、最多は東京の412件(1月7件)。次いで、宮城100件(同ゼロ件)、北海道79件(同1件)、福岡61件(同ゼロ件)、神奈川59件(同2件)、千葉55件(同ゼロ件)、岩手48件、群馬46件、茨城44件、大阪43件、福島と静岡が各38件、石川37件と続く。直接被害地の東北6県の倒産件数は248件(構成比17.8%)だった。
「震災関連」倒産の累計1,388件を産業別にみると、最多は宿泊業・飲食店などを含むサービス業他の349件(1月4件)。次いで、製造業が330件(同2件)、卸売業が248件(同7件)、建設業が184件(同1件)、小売業が128件(同3件)と続く。
累計1,388件を被害型で分類すると、「間接型」1,278件(構成比92.0%)に対し、「直接型」は110件(同7.9%)だった。1月は「直接型」が3件(東京)発生した。
※以下の資料は、添付の関連資料「参考資料」を参照
・東日本大震災関連倒産 産業別倒産状況
・産業別 件数構成比
・東日本大震災関連倒産 原因別倒産状況
・原因別 件数構成比
・東日本大震災関連倒産 形態別倒産状況
・形態別 件数構成比
・「東日本大震災」関連 経営破綻状況(2014年2月7日現在)
・東日本大震災関連倒産 地区別倒産状況
・地区別 倒産件数構成比
・東日本大震災 都道府県別倒産状況