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NTTとドワンゴ、「全天周映像向けインタラクティブ配信技術」など開発
ドワンゴ×NTTのコラボ成果第一弾を発表
〜まるでライブ会場!?「全天周映像向けインタラクティブ配信技術」、
通信環境に応じて配信レートを過去の状況から予測する「視聴品質最適化技術」を開発〜
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦博夫、以下NTT)と株式会社ドワンゴ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:荒木 隆司、以下ドワンゴ)は、昨年7月より開始した業務提携の取り組みとして、映像&ソーシャルサービスの高度化に関する技術開発を推進しています。
今回、ドワンゴ×NTTのコラボレーション開発の成果第一弾として、(1)ライブ会場(ニコファーレ)に設置した360度全天周カメラの映像から、視聴者がヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通して好きな方向を自由に見渡すことのできる新しい視聴サービスを実現する「全天周映像向けインタラクティブ配信技術」と、(2)サービス利用者の環境やネットワークの混雑状況に応じて最適な配信レートなどを過去の状況から予測する「視聴品質最適化技術」を用いたサービスのプロトタイプを開発しました。
(1)ライブ会場に入り込めるシステム〜全天周映像向けインタラクティブ配信技術〜
ライブ会場(ニコファーレ)に設置した360度全天周カメラの映像から、視聴者がヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通して、好きな方向を自由に見渡すことのできる新しい視聴サービスを実現します。
見ている方向の映像を高品質に選択配信する技術を使い、視聴者がどの方向を向いても高品質な映像が視界を覆うため、あたかもその場にいるかのような臨場感あふれる映像を体験することが可能となります。
*参考画像は添付の関連資料「参考画像1」を参照
■特徴
・舞台から客席まで360度全方向を撮影した全天周映像の好きな方向を自由に視聴することができます。
・HMDを利用し、視聴者は自身の向く方向に追随した映像を直感的に視聴することができます。
・視聴している方向の映像だけを選択的に高画質配信することで、限られた帯域下でも高品質な映像配信を実現します。
(2)ネットワーク混雑時でも視聴者の体感品質を最善にする配信レートなどを、過去の状況から予測
〜視聴品質最適化技術〜
従来、ニコニコ動画をはじめとする映像配信サービスでは、配信レートが高い高品質映像の提供中にネットワークが混雑すると、データ伝送が映像再生に追いつかずに映像が停止するという現象を引き起こしていました。映像再生の停止は、サービス利用者の体感品質(QoE(※1))を大きく低下させてしまいます。
このため、NTTではネットワークの状態とサービス利用者のQoEとの関係を解明し、視聴者が実際に感じる映像の満足度を客観的な数値として推定・最適化可能な「視聴品質最適化技術」を確立しました。
本技術を用いて、サービス利用者の環境やネットワークの混雑状況に応じて、最適な配信レートなどをレコメンドする品質API(※2)のプロトタイプを開発するとともに、ドワンゴでは本APIに接続することで、動画サービス「niconico」ニコニコ動画における体感品質の最適化を可能とするアプリを開発しました。今後、「niconico」における実証実験を通じて効果検証を進めます。
*参考画像は添付の関連資料「参考画像2」を参照
■特徴
・外出先や自宅などの様々な通信環境に応じて、映像再生が途中停止しない最大配信レートなどのレコメンドが可能
・端末特性に応じてサービス利用者の体感品質を最適化するパラメータなどのレコメンドも可能
(解像度やフレームレートなど)
なお、本成果は、2014年2月13日、14日の2日間、NTT武蔵野研究開発センタにて開催するNTTの最新のR&D成果を展示するイベント「R&Dフォーラム2014」にてご覧いただけます。
また、NTTはNTT R&Dの取り組みをご紹介する「NTT R&Dチャンネル」を「ニコニコチャンネル」内に開設し、R&Dフォーラム開催前日の2月12日に「NTTR&Dフォーラム2014 夜まで「Co−Innovation」直前生放送」を「ニコニコ生放送」で配信します。本番組内にて、今回開発した2つの成果もご紹介いたします。
*参考資料は添付の関連資料を参照
<用語解説>
※1 QoE:Quality of Experienceの略。サービス利用者が体感する品質(音がクリア、映像がきれいなどの感覚)。
※2 API:Application Programming Interfaceの略。ソフトウェアコンポーネントが互いにやりとりするのに使用するインタフェース。