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カネカ、還元型コエンザイムQ10による老化遅延などの作用メカニズムを確認

2014-01-07

還元型コエンザイムQ10による老化遅延および
加齢性難聴進行抑制効果の作用メカニズムについて
サーチュイン遺伝子の発現を介したミトコンドリア機能の活性化によることを確認〜


 株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は、信州大学大学院医学系研究科疾患予防医科学系加齢生物学講座の樋口京一教授と共同で、還元型コエンザイムQ10(以下、還元型CoQ10)摂取によりみられる老化遅延及び加齢性難聴の進行抑制効果の作用メカニズムが、サーチュイン遺伝子(一般に長寿遺伝子と言われる)の発現を介したミトコンドリア(*)量増加およびその機能の活性化であることを確認しました。この研究成果は、レドックスバイオロジー分野の国際学術雑誌”Antioxidants & Redox Signaling”(電子版(Fast Track))に12月14日掲載されました。

 当社は樋口教授と共同で、還元型CoQ10を老化促進モデルマウス(SAMP1)に、幼若期から継続摂取させることで老化が遅延することを、2006年に報告しています(文献:Yan J et al.Exp.Gerontol.2006)。また、幼若、成熟、高齢期(1、7、13月齢)のそれぞれの時期からSAMP1マウスに還元型CoQ10を混合した飼料を摂取させた上で、マウスの聴力を調べた結果、対象(還元型CoQ10非摂取)マウスは全例が7月齢時に高音域障害を、13月齢時に中低音域障害を発現し、19月齢時にはほぼ完全に聴力を失ったのに対して、還元型CoQ10を摂取したマウスでは、いずれの時期からの摂取においてもその障害が低減されることを、2011年に報告しています(第8回日本コエンザイムQ協会研究会、第11回日本抗加齢医学会総会)。

 その後の研究において、還元型CoQ10による上記の効果のメカニズムについて検討を行った結果、SAMP1マウスにおいて加齢に伴いサーチュイン遺伝子(Sirt1、Sirt3)の発現が低下し、ミトコンドリア量の減少およびその機能の活性低下がみられたのに対して、還元型CoQ10の摂取がそれらを抑制することが明らかとなりました。従来から、Sirt3がマウスの加齢性難聴発症抑制の機構に必須であることや、ミトコンドリア機能の低下が老化や生活習慣病に繋がることが示唆されています。以上から還元型CoQ10はサーチュイン遺伝子の発現を介してミトコンドリアの量を増やすとともにその機能を活性化することで、老化遅延及び加齢性難聴の進行抑制効果を示していることが示唆されました。さらに、適度な運動やカロリー制限がサーチュイン遺伝子の発現を高めて老化や生活習慣病の進行を抑制することが知られており、還元型CoQ10も同様のメカニズムで老化や生活習慣病の進行を抑制する可能性が示唆されます。


〔図 還元型CoQ10の効果メカニズム(推定)(論文掲載の図を一部改変)〕

 ※添付の関連資料を参照


 還元型CoQ10の詳細については、下記サイトを参照ください。
 <健康成分情報サイト「健康カガク・ラボ」>
 http://www.knk-lab.jp/ingredient/ubiquinol.html


 *ミトコンドリア:エネルギー産生や呼吸代謝などの役目を持つ細胞小器官


以上


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