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日立、ARと3Dデーター処理を用いた遠隔地作業支援技術を開発

2013-12-16

AR拡張現実感)と3D(3次元)データ処理を用いた遠隔地作業支援技術を開発
作業者と監督者がリアルタイムで現場作業の進捗状況を共有し作業指示映像を表示


 株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)は、海外におけるプラントなどの現場作業を監督者がいる遠隔地から支援することを目的として、AR(Augmented Reality:拡張現実感)および3D(3次元)データ処理を用いた遠隔地作業支援技術を開発しました。開発した遠隔地作業支援技術は、3Dデータ処理を用いて、作業者と監督者がリアルタイムで作業の進捗状況を共有し、ARによって作業者の視野に監督者からの指示内容を直接表示することができます。今回の開発技術によって、精度の高い遠隔地作業支援を実現できるとともに、今後、減少が懸念されている熟練技術者の技術・技能の伝承にも貢献できると期待されます。

 グローバル化の拡大に伴い、特に新興国において企業が新たな事業を立ち上げる際には、技術者や作業者の確保、育成が重要な課題となっています。近年は企業が社内で育成した人材を展開するばかりでなく、ITを駆使して現地作業を支援し、現地の人材を育成する遠隔地作業支援技術が注目されています。特に現実の環境に情報を付加し現実世界を拡張できるARは、作業者の視野に指示や必要な情報を直接表示できることから、監視カメラ映像で課題となる死角の影響を受けず、また音声に比べ任意の箇所を直接的に伝えることが可能になるなど、ヒューマンエラーをなくすための有用な支援ツールになると考えられています。今回、日立はARおよび3Dデータ処理を用いた作業支援技術を開発し、プラント現場の複雑な構造物を対象に作業者と監督者がリアルタイムに高い精度で進捗状況を共有し、監督者からの指示内容を作業者に直接表示する技術を開発しました。開発技術の内容は以下の通りです。


1.3Dデータ処理によるリアルタイムでの作業進捗状況の把握
 現場作業者の作業が適切に完了したかどうかをその場で判定するために、設計図および作業工程情報から生成する作業完了時の3Dデータと、現場で取得した3Dデータの差分を高速に抽出する技術を開発しました。これによって、適切な状態で作業が進捗しているかをリアルタイム(1〜2秒)で判定することが可能となりました。

2.ARを用いた作業現場と遠隔地におけるリアルタイムの情報共有
 現場作業者が見ている視野の映像に作業指示や関連情報を重ねて表示したAR映像を、現場作業者と遠隔地の監督者がリアルタイムで共有できるようにしました。また、AR映像中において作業対象となっている設備や部品の画像を検索キーとして、監督者がマニュアルや仕様書などを検索し、関連情報を抽出してAR映像に重ねて作業者に表示することができます。

 今後、開発技術の実証研究を重ね、企業の海外展開にともなう遠隔地作業支援に適用していく予定です。


以上


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