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JFEスチール、加工性を高めた新高炭素熱延鋼板「スーパーホット−G」を開発

2013-12-14

飛躍的に加工性を高めた新高炭素熱延鋼板『スーパーホット−G』を開発
〜薄板プレス化を拡大する『スーパーホット』シリーズのラインナップ拡充〜


 当社はこのたび、炭素含有量0.35%のJIS機械構造用炭素鋼(S35C)と比べて加工性を飛躍的に高めた新高炭素熱延鋼板『スーパーホット−G』を開発しました。熱延鋼板でありながら、板厚3mmで±0.08mmの厚さ許容差という、冷延鋼板に匹敵する良好な板厚精度を有する『スーパーホット』シリーズの製品ラインナップを拡充しました。

 近年、環境対策としての自動車の軽量化に伴う部品の小型化および形状の複雑化が進む中、素材に対する高加工性ニーズが高まっています。鉄鋼製品の中でも炭素を多く含む「高炭素鋼板」は、焼入れ硬さを高めることができる反面、プレス成形時の加工性が低下するという特性がありますが、『スーパーホット−G』では、合金元素量の最適化と、熱間圧延工程における組織制御と球状化焼鈍(*)の組み合わせにより、従来の高加工性型高炭素熱延鋼板(『スーパーホット−F』)を上回る超高加工性化と軟質化を実現しました(図1)。その上で、お客様での熱処理により、「S35C」相当の焼入れ硬さを確保することができます(図2)。

 『スーパーホット−G』を適用することで、これまで薄板でのプレス成形が困難であった難成形部品を成形することが可能となります。また、複数の部品の一体化や、部品形状の自由度向上のニーズにもお応えすることができます。さらに、『スーパーホット−G』では、軟質化によってプレス時の成形荷重を低減できるため、従来の「S35C」に比べると金型への負荷軽減と金型寿命の延長も期待できます。

 当社は今後ともお客様のご要望に幅広くお応えすべく、加工性をはじめとして、より付加価値の高い高炭素熱延鋼板の開発につとめてまいります。



 (*)球状化焼鈍:板状の鉄炭化物を安定な球状の形態へ変化させるための焼きなまし処理のこと。


 ※図1、2と写真は添付の関連資料「参考資料」を参照


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最適化 荷重 特性 JIS

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