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東陽テクニカ、温度・湿度センサー内蔵の米社製新型走査型プローブ顕微鏡を発売

2013-12-10

測定環境をモニタリングする温度・湿度センサーを内蔵した
走査型プローブ顕微鏡(SPM)の新モデルを発売開始
(米国Agilent Technologies社製“7500型SPMシステム”)


 株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、社長:五味 勝)は2013年12月4日、米国Agilent Technologies社(以下Agilent社)の新型走査型プローブ顕微鏡(Scanning Probe Microscope:以下SPM)、“7500型SPMシステム”を発売致します。7500型SPMシステムは、ハイエンドSPMに求められる測長性能と高分解能測定性能に加え、温度や湿度等の測定環境を監視する機能を備えたSPMです。

 SPMは、表面観察・物性評価装置として、高分子やセラミクスなどの材料研究分野や半導体、電子デバイスの研究開発・品質管理・故障解析、溶液中における生体試料の観察などに至るまで、幅広く利用されています。その多くは大気中で利用されおり、主に空調管理された部屋に設置されています。しかしながら、実験中の測定環境はモニターされておらず、試料表面の形状や物性が変化しても、それが試料自体によるものなのか、それとも測定環境の変化によるものなのかが曖昧でした。
 この曖昧な点を明確にするため、7500型SPMシステムには測定環境を整えるための”環境チャンバー”と測定環境をモニターする”湿度・温度センサー”を標準装備しました。
 これによりユーザは、SPMによって得られた測定結果が試料由来なのか、もしくは湿度や温度などの測定環境によるものなのかを判断し易くなり、より定量的な表面分析が可能となります。
 また、湿度などを制御しながら試料表面の変化を捉えることもできるようになり、試料の環境依存性を評価することが可能となります。

■測定環境と試料の加熱・冷却の同時制御を実現■
 7500型SPMシステムでは、−30℃から250℃までの範囲で、試料を加熱・冷却させながら表面形状や物性測定を行うことができます。従来型のSPMでも試料の加熱・冷却機能はありましたが、試料温度を変える場合、装置本体の熱ドリフトの影響から短時間での実験が困難であり、それを軽減するために真空環境下で使われることが多くありました。しかしながら、7500型SPMシステムでは、大気圧下での加熱・冷却試験が可能なため、実環境に近い状態での測定が可能です。

■90umの広範囲から原子分解能までを1つで測定できる新型SPMスキャナ
 7500型SPMシステムでは、Agilent社が新たに設計した専用SPMスキャナが採用されています。同社が独自設計したフレクシャー構造の新型スキャナは、走査範囲90um、高さ追従範囲12umと業界最高レベルの広域スキャンにおいて0.5%以下の測長精度で測定できます。ノイズレベルも0.03nm以下にまで抑えことに成功し、マイクロメートルから原子像観察までの観察を1つのスキャナで行うことができるようになりました。

■使い勝手の向上と将来性■
 7500型SPMシステムでは、形状や電流、磁気力、表面電位、摩擦力などの物性イメージングをプローブ周りのアクセサリの交換を要せず行う事が可能です。それ以外の測定モードオプションもワンタッチで装着できるため特別な技量は必要としません。また、新型スキャナには、将来の機能拡張も考慮したモジュラーデザインが採用されていますので、購入後もユーザのアプリケーション変化に柔軟に対応することができます。


主な特長:
 ■90μmクローズドループスキャナで原子分解能を達成
 ■環境チャンバー・温度・湿度センサーを標準装備
 ■形状測定〜電気・機械等の物性測定を実願する多機能SPM
 ■液中・ガス中・大気中の全てにおいて優れた安定性を提供
 ■業界最先端の電解液制御機能(オプション)
 ■密閉チャンバー内で有機蒸気環境下の材料評価

主な仕様:
 ■走査範囲(XY):90μmx90μm以上
 ■走査範囲(Z):12μm以上
 ■XYポジショニングノイズ(CL):0.15nm(公称値)以下
 ■XYリニアリティ(CL):0.5%以下
 ■Zノイズ:0.03nm以下
 ■平坦性:0.1%以下

 価格:3,500万円(税抜)〜
 発売日:2013年12月4日


 ※製品画像は、添付の関連資料を参照


■Agilent Technologies社について
 Agilent Technologies Inc.(NYSE:A)は、通信・電子機器・ライフサイエンス・化学分析など広範囲な分野のプレミアメジャメントカンパニーです。20,500名の社員が世界100ヶ国で働いています。2012年度の売上は69億ドルです。Agilent社の情報は以下のサイトでご覧いただくことができます。
 http://www.agilent.com

■株式会社東陽テクニカについて
 東陽テクニカは昭和28年の設立より「技術と情報」をキーワードに、最先端の「測るツール」を主として欧米の電子計測機器メーカより輸入し、日本の技術発展に寄与することを使命として、日本の研究者・開発者に提供してきました。「電子技術センター」における検査、保守、修理、校正、技術サポートや自社製品の開発。「テクノロジーインターフェース・センター」で行われる顧客向けの各種セミナー・トレーニング。こうした取組みは、400人を超える全従業員の8割を占めるエンジニアの技術力に裏付けられています。東陽テクニカはこれからも「テクノロジーインターフェース」の使命を果たすべく、顧客に最大の満足を提供し続けます。


 *記載されている会社名、製品名は、各社の商標、もしくは登録商標です。

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