東レ、米国ミネソタ州と神戸市にライフイノベーションの新拠点を開設

米国ミネソタ州および神戸市にライフイノベーションの新拠点を開設


　東レ株式会社（本社：東京都中央区、社長：日覺昭廣（※）、以下「東レ」）は、ライフイノベーション分野での事業拡大を意識した研究・技術開発力の強化策として、このたび、米国ミネソタ州のミネソタ大学Medical　Devices　Center内および兵庫県の神戸医療産業都市にライフイノベーション関連の新拠点を設置しました。本拠点では、医療機器開発の加速および東レが開発した先端材料の医療機器への適応拡大を目的に、国内外の医療機関、検査診断施設および医療機器関連企業との連携を促進します。近日、技術者を常住させ、情報収集や社外連携の企画等を開始いたします。

　※社長名の正式表記は添付の関連資料を参照

　東レは、２０１４年度からの次期中期経営課題において、ライフイノベーションを柱の一つとして位置づける予定であり、医薬・医療ビジネスおよび先端材料の医療用途展開の強化・拡大を進める計画です。本拠点設置は、その活動の一環と位置づけるものです。
　近年の医療技術の発展により、医療現場のニーズは複雑かつ高度化しており、医療現場とのより密接かつ迅速な情報交換が求められています。東レは、医療機器・医薬・バイオツールの事業を進めるとともに、医療機器メーカーへの先端材料提供および、医療現場で使われる様々な製品に対する先端機能材料提供を通じて、高度化してきている医療現場のニーズに対しソリューションを提供することを目指します。その促進策として、グローバル拠点として、世界最先端の医療機器研究開発を行っている医療クラスターの一つであるミネソタと、国内拠点として、日本有数の医療クラスターを整備しつつある神戸の２拠点に事務所を設置します。

　米国ミネソタ州には、ミネソタ大学を初めとするアカデミア、Mayo　Clinicなどの有力医療機関、米国有数の医療機器関連企業、多くの医療機器関連ベンチャー企業、医療機器関連企業連携を促進するNPO法人などからなる医療クラスターがあり、世界の医療機器産業をリードする拠点の一つです。その中心で工学と医学の接点でもあるミネソタ大学に事務所を置くことにより、米国の最先端の工学技術および医療技術に関する情報をいち早く収集でき、かつ、ミネソタの多くの医療機器産業各社との連携推進が図れると考えています。
　一方、神戸医療産業都市は、神戸市ポートアイランドに整備された、医療機関、理化学研究所、神戸大学などのアカデミア、医療関連企業が集積した先端医療技術の研究・技術開発拠点であり、医療機器の研究・技術開発、医薬品等の臨床研究支援、再生医療等の臨床応用などで日本をリードする医療クラスターです。施設密度が高く、クラスター内の先端医療振興財団施設内に拠点を持つことにより、医療機器の自社開発はもとより、他の医療機器関連メーカーへの東レの先端材料提案機能も有する緻密なネットワークを構成できると考えています。

　今回、国内および海外に同時に２つのライフイノベーション関連の拠点を設置することにより、まずは医療機関や医療機器製造企業とのグローバルネットワークの構築と国内ネットワークの強化から始め、順次、研究・技術開発機能と事業企画機能を付与し活動を拡大していきます。これにより、当社医療機器の事業拡大および当社先端材料のヘルスケア用途への適応拡大を目指します。


以上