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三菱電機、次期シーケンサ「MELSEC iQ−Rシリーズ」を開発
グローバル競争力をさらに強化
三菱電機 次期シーケンサ「MELSEC iQ−Rシリーズ」を開発
三菱電機株式会社は、機械装置を制御するシーケンサ(プログラマブルコントローラ)において次期「MELSEC iQ−Rシリーズ」を開発しました。新シリーズでは、製造業におけるTCO(Total Cost of Ownership)削減とセキュリティー強化を実現します。本製品は、「システムコントロールフェア2013(SCF2013)」(11月6日〜8日、於:東京ビッグサイト)に出展します。
*製品画像は添付の関連資料を参照
<開発の背景>
製造業においては、グローバル競争に打ち勝つために、製造設備や装置の生産性・製造品質の向上、開発・保守コストの削減が求められています。また、技術(ノウハウ)流出のリスク低減に向けたセキュリティー強化が重要となっています。
今回、製造業のTCO削減と技術的流出リスク低減により、グローバル競争力向上を実現する次期シーケンサを開発しました。
<開発の特長>
1.システム性能と操作性の向上により、TCOを削減
・高速システムバスの開発により、シーケンサシステムの約40倍(※1)の処理能力や速度を実現
・次期エンジニアリング環境において、ソフトウェアを構造化する「構造化プログラム」の操作性向上により開発工数を削減
・シーケンサ内部にある生産・情報データや操作履歴の自動保存により、トラブル時のメンテナンス工数を削減
※1:現行のMELSEC−Qシリーズとの比較
2.高い互換性による既存資産の継承により、TCOを削減
・現行のMELSEC−Qシリーズのプログラムの流用が可能
・現行のMELSEC−Qシリーズの入出力ユニットや端子台などの活用が可能
3.技術的流出リスク低減と製造品質向上を実現
・「セキュリティーキー認証機能」により、お客様のプログラム資産流出を防止
・ネットワークで接続されたシーケンサを同期して動作させることにより、制御周期のばらつきを抑制し、安定した製造品質を実現
<開発品(CPUユニット)の概要(※)>
*添付の関連資料を参照
<今後の予定>
実用化に向け、さらなる開発・評価を進め、「MELSEC iQ−Rシリーズ」として2014年6月に発売の予定
<特長の詳細>
1.システム性能と操作性の向上により、TCOを削減
・新開発の高速システムバスは、現行MELSEC−Qシリーズの約40倍のスループットを実現
・ローカルデバイス、ラベル、FB(※2)などプログラムを構造化するための機能の使い勝手を向上
・「次期エンジニアリング環境(GX Works3)」と組合せ、プログラム開発工数を削減
・システム異常など任意のタイミングでシーケンサの内部データをSDカードに自動保存するメモリダンプ機能や、プログラム更新やRUN/STOP操作などシーケンサへの操作をCPUユニットに自動保存する操作履歴機能により、トラブル時のメンテナンス工数を削減
※2:FB(Function Block)とは、シーケンサのプログラム内で繰返し使用する回路を部品化したもの
2.高い互換性による既存資産の継承により、TCOを削減
・既存MELSEC−Qシリーズで作成したプログラムを流用できるため、お客様が蓄積してきたソフトウェア資産を有効活用することで、設計工数の短縮が可能
・既存MELSEC−Qシリーズの各種インテリジェント機能ユニット、I/Oユニットや端子台が使用でき、お客様の設備/装置のスムーズなリニューアルが可能
・既存MELSEC−Qシリーズのネットワークユニットが使用でき、お客様のネットワーク環境を継承することが可能
3.技術的流出リスク低減と製造品質向上を実現
・お客様のプログラム資産流出を防止する「セキュリティーキー認証機能」や、外部からの不正アクセスを防ぐIPフィルタ機能を搭載
・CC−Link IEフィールドネットワークで接続された次期シーケンサユニット(CPUユニット、I/Oユニット、インテリジェント機能ユニット、ネットワークユニット)全体が同期して動作できるため、制御のばらつきを抑制でき、安定した製造品質を実現
<特許>
国内 47件、海外 31件 出願済
<開発担当>
三菱電機株式会社 名古屋製作所
〒461−8670 愛知県名古屋市東区矢田南五丁目1番14号
TEL 052−721−2111(代表) FAX 052−719−1155
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 機器計画部
〒100−8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
TEL 03−3218−6610 FAX 03−3218−6823