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JFEスチールなど、メキシコ湾超深部ガス田開発プロジェクト向け油井管を納入
メキシコ湾超深部ガス田開発プロジェクト向け油井管1,900トンを納入
当社は、アメリカのFreeport-McMoRan(マクモラン) Oil & Gas LLCがメキシコ湾シェルフ(大陸棚)で展開する超深部のガス田開発プロジェクト向けに、ケーシングパイプ(*)用油井管『JFE-UHP-15CR-125』1,900トンを、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社(本社:東京都中央区、社長:松浦康夫)と共同で受注・納入し、現地に設置されました。知多製造所で製造した最大管厚34.29mm、外径7〜9インチの耐腐食性に優れた継目無鋼管を納入し、2本の井戸に使用されました。1,900トンは、『JFE-UHP-15CR-125』の1件あたりの納入量としては過去最大です。
同プロジェクトで使用するガス井は、従来は開発が難しいとされてきた超深部(8,900m)のガス田から天然ガスを産出する商業井戸です。従来開発されてきた深さ5,000mレベルを大きく上回る超深井戸の為、内圧及び荷重が高く、従来よりも高強度かつ厚肉の鋼管が求められました。また、最深部は230℃を超える高温環境のため、高温対応かつ耐腐食性のある鋼管が求められました。これに対し当社は、独自に開発した高強度で高温特性に優れた耐腐食性鋼管である『JFE-UHP-15CR-125』について、一般的なケーシングに使用される標準板厚13mm程度を大きく超える厚肉での製造技術を確立し、納入しました。
また、パイプ同士の接続部には、厚肉ケーシングパイプ専用の特殊ネジである『JFELIONTM-HW』を新たに開発し、初めて採用されました。
従来開発されていた石油・ガス層の下のガス層で天然ガスの埋蔵が確認されており、同プロジェクトの開発成功を機に同様の超深井戸の開発が進展することが期待されます。
当社は今後とも、鋼管をはじめとする高機能・高品質な鋼材商品の提供を通じて、世界の資源・エネルギー開発に貢献してまいります。
(*) ケーシングパイプ : 石油・ガス井の掘削作業において、油井菅を外圧から守る強固な外殻として地中(海底含む)に埋設する鋼管。
※UHPは日本におけるJFEスチール株式会社の登録商標です。
【Freeport-McMoRan Oil & Gas LLCの概要】
2012年創立。アメリカで事業を展開する天然資源会社のFreeport-McMoRan Copper & Gold社の完全子会社。
本社 : アメリカ/ニューオーリンズ
*【地図】と【写真】は添付の関連資料を参照