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東洋紡、小型自動分析装置「POCube」のRSウィルス用試薬「ピオキューブRRSV」を発売
RSウィルス感染を従来の半分以下の時間で判定できる診断システムを販売
当社は、高感度でさまざまな臨床検査項目が測定できる小型自動分析装置「POCube(R)」のRSウィルス用試薬「ピオキューブRRSV」を1月27日から販売します。
「POCube(R)」では、これまでに3項目の測定が可能でしたが、それぞれの試薬を購入すれば、RSウィルスとあわせて4項目の測定が可能となります。
1.開発の背景
RSウィルス感染症は、インフルエンザとほぼ同時期に流行し、高い発熱、咳など、症状もインフルエンザと似ています。乳児では、約70%が生後1年以内にRSウィルスに感染し、重症化することがあります。また、免疫不全患者や高齢者など、免疫力の低下した成人にも感染し、重症化することがあります。1歳未満では、年間のRSウィルス感染症による死亡率はインフルエンザを上回るという報告もあります。
このようにRSウィルス感染症は、他のウィルス性呼吸器感染症に比べ、重症化するケースが多く、RSウィルスに感染しているかどうかを判定することは非常に重要です。しかし、従来の判定方法では、(1)判定に15分程度かかる、(2)検出率は70%程度であり、感度が低い、ことなどが課題でした。当社はこうした市場のニーズに着目し、従来よりも短時間かつ高感度にRSウィルス感染を判定できる診断システムを開発しました。
2.診断システムの特長
この診断システムは当社の小型免疫自動分析装置「POCube(R)(ピーオキューブR)」と専用の試薬カートリッジ「ピオキューブRRSV」を用います。検体を試薬カートリッジに滴下し、分析装置本体に差し込んで感染の有無を判定します。この診断システムには以下のような特長があります。
(1)迅速性〜判定結果がその場で分かる〜
従来の判定方法の多くが15分程度かかっていた判定を、約6分で行うことができます。
(2)高感度〜感度が高いので感染初期に発見しやすい〜
この診断システムでは従来の判定方法に比べ、10〜40倍の高感度で判定ができます。従って、ウィルスの少ない感染初期でも検出できる可能性があり、診断、治療方針の決定に役立つことが期待されます。
(3)デジタル判定〜判定結果が一目で分かる〜
従来の判定方法では時間を計測し、目視で結果を判定していました。当社の診断システムでは専用の試薬カートリッジに検体を滴下した後、分析装置本体にセットすると、自動的に陰性・陽性どちらかの検査結果を表示します。
(4)簡便な測定操作
試薬カートリッジをセットし、ボタンを押すだけで簡単に測定が可能です。
「POCube(R)」では、これまでに(1)CRP(C反応性タンパク)、(2)インフルエンザウィルス、(3)PSA(前立腺がんの早期発見マーカー)の測定が可能でしたが、それぞれの試薬を購入すれば、RSウィルスとあわせて4項目の測定が可能となります。
3.今後について
早期にRSウィルス判定市場で3割以上のシェアを獲得したいと考えています。
今後、A群レンサ球菌、アデノウィルス、ロタウィルス、アレルギー等、小児科領域の項目を中心に測定できる項目を増やし、さらに販売拡大をしていく予定です。
4.当社の診断システム製品について
(1)小型免疫自動分析装置「POCube(R)(ピーオキューブR)」
価 格 :120万円(希望小売価格、税抜)
測定原理:化学発光免疫測定法(フィルター固相)
外形寸法:幅280mm×奥行310mm×高さ275mm
重 量 :約12kg
(2)RSウィルス用試薬カートリッジ「ピオキューブRRSV」
価 格 :12,000円(希望小売価格、税抜)
テスト数 :10テスト/キット(箱)
検出時間:約6分間
※商品画像は添付の関連資料を参照
以 上