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清水建設、施設設計・運営計画を支援する3次元線量予測システムを開発

2013-10-18

3次元線量予測システム「DOSE 3D MAP」を開発
〜中間貯蔵施設など安全・安心な施設設計、運営計画を支援〜


 清水建設(株)<社長 宮本洋一>はこのほど、中間貯蔵施設などの施設計画ならびに運営計画を支援する3次元線量予測システム「DOSE 3D MAP」を開発しました。このシステムは、敷地形状や敷地周辺の地形、施設に搬入される除去土壌等の線量や貯蔵量・場所、遮蔽壁などの諸条件をもとに、任意の場所の空間線量を予測するものです。線量の実測システムは多種多様なものがありますが、予測システムの開発は「DOSE 3D MAP」が本邦初となります。

 中間貯蔵施設は、除染作業で発生した除去土壌等や放射性物質に汚染された廃棄物を最終処分するまでの間、安全に管理・保管するための施設です。巨大な敷設(群)になることから、計画に当たっては経済性と安全性の双方を満たすことが不可欠であり、そのためには的確な線量評価が欠かせないと考えられています。こうしたニーズを先取りして開発したのがDOSE 3D MAPです。このシステムは、敷地周辺の線量状況を3次元マップ化するGPSモニタリングシステムと、任意の場所の空間線量を予測する解析ソフトから構成されます。

 GPSモニタリングシステムは、GPS線量計、ノートパソコンがセットになった調査ツールです。車両に搭載して敷地周辺の道路を20km/h以下で走行、あるいは調査担当者が携帯して山林や畑、家屋の敷地を散策すると、位置データと線量データが同時にノートパソコン内に蓄積される仕組みになっています。ノートパソコンは、両方のデータと3次元地図情報を重ね合わせて、線量の3次元マップを構築します。

 解析ソフトは、線量の3次元マップはもとより、搬入する除去土壌等の線量や荷姿、貯蔵場所、貯蔵量、また、減容化等の処理施設や遮蔽壁などの材質、設置場所をはじめとする施設計画などを入力することにより、敷地内外、施設内外の任意の場所における線量を予測します。こうした機能を活用することにより、適確な線量評価を行うことができるので、経済性と安全性を両睨みで中間貯蔵施設の施設計画や運営計画を立案することが可能になります。

 なお、線量の予測値は、予測場所に達する線量の合計値となるため、地表面や山林の斜面、あるいは貯蔵する除去土壌など、予測場所の線量に影響を与えるあらゆる線量発生体、あるいは遮蔽体等の状況をすべて評価する必要があります。このため、システム開発にあたっては高度な解析技術が求められましたが、これまで医療用加速器の遮蔽設計や環境放射能モニタリングで培った知見を以て開発課題を克服しました。


以上

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