Article Detail
興和、肝細胞がん再発抑制剤「ペレチノイン」の作用メカニズム解明につながる結果を発表
肝細胞がん再発抑制剤「ペレチノイン(開発コード:NIK−333)」の作用メカニズム解明につながる結果を発表
〜米国臨床腫瘍学会 消化器癌シンポジウム 2011〜
興和株式会社(本社:名古屋市中区、代表取締役社長:三輪芳弘、以下「興和」)は、2011年1月20日〜22日に米国 サンフランシスコで開催される「米国臨床腫瘍学会 消化器癌シンポジウム 2011(American Society of Clinical Oncology Gastrointestinal Cancers Symposium 2011)、以下『ASCO−GI 2011』」のジェネラルポスターセッションB において、国内で開発を進めてまいりました肝細胞がん再発抑制剤「一般名:ペレチノイン(開発コード:NIK−333)」の第II/III相臨床試験の部分集団解析結果を発表することをお知らせいたします。この解析結果は、ペレチノインの有効性のデータをサポートし、また、作用メカニズムの解明につながると考えております。
■ASCO−GI 2011 で採択された発表は以下のとおりです。
発表形式:General Poster Session B 演題番号:♯165
発表タイトル:Child−Pugh A ならびに腫瘍径が小さい肝細胞がん治療後患者でのペレチノイン再発抑制効果の臨床的意義:
第II/III相試験部分集団解析
発表日時、場所:2011年1月21日11時45分〜18時00分(※)
The Moscone West Building Level 1, West Hall
(※)現地時間
※米国臨床腫瘍学会 消化器癌シンポジウム 2011(ASCO−GI 2011)について
学会名:米国臨床腫瘍学会 消化器癌シンポジウム 2011
(American Society of Clinical Oncology Gastrointestinal Cancers Symposium 2011)
会期:2011年1月20日から1月22日(現地時間)
場所:米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ
The Moscone West Building 800 Howard Street San Francisco, California 94103
第II/III相臨床試験について
本試験は、C型肝炎ウイルス陽性肝細胞がんの根治治療後の401名の患者さんを対象に、ペレチノインの肝細胞がん再発抑制効果を検証した試験です。なお、本試験の結果はASCO2010(米国、シカゴ)、ILCA2010(カナダ、モントリオール)で発表しております。
本試験では、C型肝炎ウイルス陽性肝細胞がんの根治術を受けた患者さんにペレチノイン600mg を最大96 週間服用して頂くと、プラセボ(偽薬)を服用して頂いた患者さんと比較して肝細胞がんの再発リスクが減少することが明らかになりました。
ペレチノインについて
ペレチノインは、主にレチノイド核内受容体を標的分子とする、ビタミンA 様構造を有する経口非環式レチノイドです。
肝がん、肝細胞がんについて
肝がんは世界で6 番目に罹患率の高いがんで、毎年新たに74 万人以上が肝がんと診断されます。わが国では毎年新たに約4 万人が肝がんと診断され、約3 万人の方が亡くなっており、がんによる死因の第3 位です。原発性肝がんは、肝細胞がんと胆管細胞がんに大別でき、うち約94%が肝細胞がんです。肝細胞がんの多くはB型およびC型肝炎ウイルスへの感染が原因であり、日本ではC型肝炎ウイルスへの感染が肝がんの発症原因の約68%を占めています。C型肝炎ウイルス陽性肝細胞がんは、根治術後の再発率が比較的高いことが知られており、初発C型肝炎ウイルス陽性肝細胞がん治療後1年目までで24%、3年目までで76%、5年目までで92%と報告されています。
興和について
興和は、生活習慣病領域を研究開発の重点領域と位置づけ、画期的新薬の創生・探求に努めています。また、興和は、創薬分野・創剤分野・ネオジェネリック分野の3 分野を研究開発重点分野と定め、医療現場でいまだ満たされていないニーズ(アンメットメディカルニーズ)にお応えすべく、積極的に研究開発活動に取り組んでまいります。
以上