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ルネサスエレクトロニクス、消費電力低減を実現するLCDマイコンを量産開始

2013-09-30

センサモジュールやヘルスケア機器の高機能化、消費電力低減、システムコスト低減を実現するLCDマイコン「RL78/L1C」を量産開始
〜USB BC 1.2仕様に準拠するUSBファンクション内蔵品をラインアップ〜

 ※製品画像は添付の関連資料を参照

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役会長兼CEO:作田 久男、以下ルネサス)は、このたび、圧力や温度や近接などの各種センサモジュール、血圧計や血糖値計などのヘルスケア機器市場に向けて、LCD表示機能とUSBファンクション機能と12ビットのA/Dコンバータを1チップに集積したマイコン「RL78/L1C」を製品化し、本日より順次量産出荷を開始いたします。
 新製品は、セグメント表示方式(注1)のLCDパネルを制御するマイコンで、端子数が80/100ピンのパッケージ、64KB(キロバイト)から256KBのフラッシュメモリを内蔵する計40品種で、USB BC1.2仕様に準拠したUSBファンクション機能搭載品がそのうち20品種あります。
 また新製品は、(1)システムコストを低減するためUSBファンクション機能と12ビットのA/Dコンバータを搭載することによりシステムコストを約20%削減、(2)システムを低消費電力化するため業界最小クラスのLCD駆動電流とUSB動作電流を実現することにより消費電流を約30%削減、(3)通信機能を強化するためUSBファンクション機能を搭載することによりPCなどのホスト機器でデータ管理を実現可能、などの特長を有しております。
 新製品のサンプル価格は一例としてROMが256KB、RAMが16KB、USBファンクション機能搭載、端子数が100ピンの場合、350円/個です。
 ルネサスは本日より新製品の量産を開始し、2014年には月産100万個の生産を計画しております。

 近年、システムの高性能化やインテリジェント化に貢献できるセンサモジュールは、製造設備や民生機器などに用途が拡がっています。更に、この用途の拡大により、製造設備や製品機器などで得られたデータをホスト機器やPCで計測結果を管理するなど通信対応へのニーズも拡大しています。
 また血圧計や血糖値計などのヘルスケア機器も急速に家庭に普及しています。家庭で手軽に計測できるよう、機器の低価格化やバッテリーの長時間駆動、通信によるPCでの計測結果の管理といったニーズが拡大しています。
 そこで当社はこのたび、これらのニーズに応えるため、システムコスト削減と低消費電力を実現するとともに、LCDマイコンに通信機能の強化としてUSBファンクション機能と12ビットのA/Dコンバータを搭載した新製品を市場投入することにいたしました。


 新製品の特長の詳細は以下のとおりです。


(1)USBファンクション機能と12ビットのA/Dコンバータを1チップに集積し、システムコストの低減に貢献
 センサモジュールやヘルスケア機器のシステムコスト低減のため、LCDドライバ内蔵マイコンにUSBファンクション機能と12ビットのA/Dコンバータを搭載。従来のシステムでは、LCDマイコンの他にUSBとA/Dの外付け専用ICを使用していたが、新製品は1チップでのLCD表示に加えて、USB通信と高精度なA/D変換を実現。外付け専用ICが不要となるため、システムコストを約20%削減可能。

(2)業界最小クラスのLCD駆動電流とUSB動作電流により、システムの低消費電力化を実現
 「RL78ファミリ」の低消費電力性能を活かし、LCD駆動時に当社従来品「78K0R/Lx3」と比べて消費電流を約30%削減(注2)、USB動作時に当社従来品比で約40〜60%の消費電流を削減(注3)しました。これにより、LCD駆動時とUSB動作時に業界最小クラスの低消費電力を実現。システムの省電力化に貢献する。
 また、時計動作時の消費電流は業界最小クラスの0.62μA(マイクロアンペア)(注4)を実現したことで、LCDパネルを非表示にした待機時の電流を大幅に削減することが可能。

(3)USB BC1.2仕様に準拠したUSBファンクション機能を搭載することにより、通信機能の強化に貢献
 計40品種のうち20品種には、通信機能の強化のため、USBファンクション機能を搭載。USB通信することでセンサのログ情報やヘルスケア機器の計測結果をホスト機器やPCで管理できる。
 また、USB BC1.2仕様に準拠したことで、バッテリーへの充電電流をUSB2.0対応製品の3倍となる最大1.5Aにできるため、急速充電が実現可能。これにより、バッテリーの充電時間を大幅に短縮できる。


 当社は、新製品をセンサモジュールやヘルスケア機器の普及拡大に貢献できる製品と位置づけ、一挙に40製品をラインアップいたしました。
 開発環境としては、フルスペックエミュレータ「IECUBE」やオンチップデバッギングエミュレータ「E1」、初期導入に必要な開発環境がセットになった「Renesas Starter Kit(RSK)」、コード生成支援ツールを揃えてまいります。USB BC1.2による急速充電に対応したUSBの各種ドライバ(コミュニケーションクラス、HIDクラス、マス・ストレージクラス)は、ルネサス製「CubeSuite+」、ルネサス製「e2 studio(◇)」、IAR製「IAR Embedded Workbench」の開発環境で使用することができ、順次量産版を公開します。さらに、ソフトウェア・タッチキー(注5)、LCD表示、タイマ機能、シリアル機能などの各種アプリケーションノートを揃えていきます。
 さらなる展開として、システムの小型化へのニーズに対応するため、85ピン、7×7mmのLGAパッケージを2014年4月から量産する予定です。

 ◇の正式表記は、添付の関連資料を参照


 新製品の主な仕様は別紙をご参照下さい。

  ※別紙は、添付の関連資料を参照


 なおルネサスは、本年10月1日から10月5日まで幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2013」のコンティニュア・ヘルスケア・アライアンス(Continua Health Alliance、以下コンティニュア(注6))のブースにて新製品を用いたコンティニュア健康管理ソリューションのデモを出展いたします。


>製品情報はこちら
 http://japan.renesas.com/products/mpumcu/rl78/rl78l1x/rl78l1c/index.jsp


以上


 (注1)セグメント表示方式:例えば電卓の数字のように1つの数字が7つの部分(セグメント)で構成される場合に、各セグメントの点灯・消灯を時分割で制御することにより、7本以下の信号で数字を表示できる方式。

 (注2)当社従来品の「78K0R/Lx3」に対し、サブシステム・クロック動作 HALTモード時のLCD表示状態で消費電流を比較した場合。

 (注3)当社既存の「R8C/3xU」、「78K0R/KC3−L」に対して、USBファンクション通信を行った状態で消費電流を比較した場合。

 (注4)HALTモード、サブシステム・クロック(32.768kHz)動作、TA=25℃、発振子接続でのTYP値。

 (注5)ソフトウェア・タッチキー:RL78ファミリで、タッチキー機能を実現するソフトウェア・ソリューション。

 (注6)コンティニュア・ヘルス・アライアンス(Continua Health Alliance):パーソナル・ヘルスケアの質的向上をめざして、様々な医療機器や健康管理サービスの連携を通じて人々の健康管理を支援するNPO法人です。参加メンバーは全世界で230社を超え、人々の健康増進や健康管理、自立した生活の実現に向け、相互運用可能なパーソナル・ヘルス・ソリューションの確立に努めています。詳細な情報は、http://www.continuaalliance.orgをご覧下さい。


 *本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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