Article Detail
太陽誘電、メタル系パワーインダクタ「MCOIL」に5mm角サイズを追加
太陽誘電:メタル系パワーインダクタ「MCOIL(TM)」に5mm角サイズを追加
―薄型モバイル機器向けに業界トップクラスの直流重畳特性を実現―
太陽誘電株式会社(代表取締役社長:綿貫 英治、本社:東京都台東区)は、メタルコアSMDパワーインダクタ「MCOIL(TM)(エムコイル)MDシリーズ」に、5mm角の「MDPK5050」(4.9x4.9x1.4mm、高さは最大値)を追加しました。
この商品は、タブレット端末に代表される薄型モバイル機器などの電源回路向けチョークコイル用途のパワーインダクタです。太陽誘電独自の金属系磁性材料と高度なプロセス技術を融合させることで、同形状(インダクタンス値4.7μH)で業界トップクラスの3.5Aもの直流重畳特性(注1)を実現しました(2013年9月時点、太陽誘電調べ)。
2013年9月より、太陽誘電(フィリピン)にて月産1,000万個体制で量産を開始。当社サンプル価格は100円です。
タブレット端末は、高機能化、とくに高精細な大型画面の搭載が進んでおり、電源回路の大電流化が急速に進んでいます。また、同時に機器の薄型化のため、搭載される電子部品には小型・低背化という要求が強まっています。
しかし、パワーインダクタには、小型化すると直流重畳特性が下がり大きな電流が流せなくなるという問題があります。そこで太陽誘電は、従来のフェライト材料と比較して直流重畳特性を大幅に改善できる金属系磁性材料を使用したメタル系パワーインダクタ「MCOIL(TM)」を開発しました。この太陽誘電独自の材料技術に加え、成形プロセスをさらに発展させることで、当社従来品「NRS5014」(インダクタンス値4.7μH、直流重畳特性2,050mA)と比較して直流重畳許容電流値で、約1.7倍もの大電流化を実現。大電流対応と小型・低背化を両立し、業界トップクラスの直流重畳特性を持つ5mm角メタルコアSMDパワーインダクタ「MCOIL(TM)MDPK5050」を商品化しました。
今後もタブレット端末をはじめ、スマートフォンなどに代表される薄型モバイル機器の市場ニーズにマッチした小型・低背のスーパーハイエンド商品の開発に注力し、メタル系パワーインダクタ「MCOIL(TM)」の商品展開を進めていきます。
これらの商品は、10月1日から幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開催される「CEATEC JAPAN2013」の太陽誘電ブースにて展示します。
※「MCOIL」は、日本およびその他の国における太陽誘電株式会社の登録商標または商標です。
■用途
タブレット端末に代表される薄型モバイル機器などの電源回路向けチョークコイル
【メタルコアSMD パワーインダクタ「MCOIL(TM)MDシリーズ」】
MDPK5050シリーズ 特性一例
*添付の関連資料「特性一例」を参照
■用語解説
(注1)直流重畳特性
インダクタに大きな直流電流を流すと、磁気飽和を起こしインダクタンスが急峻に低下するという直流重畳現象がある。インダクタンスが低下すると回路に悪影響を及ぼしてしまう。そのため、特にスマートフォンの電源回路には、直流重畳特性が良いパワーインダクタが求められる。
*製品画像は、添付の関連資料を参照