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大林組、水中での揚重作業時に吊り荷の方向を制御する「アクアジャスター」を開発

2013-09-14

水中での揚重作業時に吊り荷の方向を制御する「アクアジャスター(R)」を開発
世界初の水中での可視光通信による無線操作により、作業性や安全性を飛躍的に改善


株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、水中での揚重作業時に吊り荷の方向をジャイロ効果で制御する「アクアジャスター」を開発しました。

従来、海洋工事・護岸工事などの水中構造物の位置決めは、潜水士が人力にて行っています。水中への揚重作業にはクレーン付き台船・起重機船を使用しますが、揚重物が水中に入るとクレーンによる微調整は非常に困難です。そのため微調整は専用のワイヤーなどを利用して潜水士が行いますが、水中環境下では常に泳ぎながらの作業になるために反力を取ることができず、作業に時間を要し効率が悪いという問題点があります。

また、安全上の課題として、揚重物に直接触れて位置決めなどを行う場合があり、揚重資材との接触・挟まれ災害が危惧されます。さらに、水中環境下での通信や機械操作は有線で行っていますが、配線に絡まるなどの、機械への巻き込まれ災害の危惧とともに、配線ケーブルの切断や損傷、作業範囲の制約といった問題点があります。

今回開発した「アクアジャスター」は、東京スカイツリー®の鉄骨揚重にも採用実績がある吊り荷方向制御装置「スカイジャスター®」を水中用に改良し、空中はもちろん、水中での揚重作業での吊り荷の方向制御を可能にしました。加えて、世界初の水中での可視光通信による無線操作により、作業性と安全性を飛躍的に改善しました。


アクアジャスター使用イメージ

 ※添付の関連資料を参照


「アクアジャスター」の主な特長は、以下のとおりです。

1.水中環境下での吊り荷の方向制御を実現
「アクアジャスター」は「スカイジャスター」同様、ジャイロ効果を利用して吊り荷の方向を制御する装置となっており、水深30mまで作業可能です。水中での吊り荷の方向制御を実現したことで、荷さばきの際に問題とされていた効率の悪さが解消され、工程短縮・コスト削減につながります。

また、荷さばきの際に潜水士が直接揚重物に触れて位置決めなどの制御をすることが少なくなることから、接触・挟まれ災害の防止が図れます。

2.可視光通信を使用した機械操作により、水中環境下での無線通信を実現
可視光通信による音声通信技術を応用し、世界初となる水中での可視光無線通信による機械操作を実現しました。同時に潜水士同士、潜水士と潜水士用船との会話も可能なため、水中環境下での作業において潜水士の安全性が向上します。

また、無線による機械操作を実現したことで、これまで問題になっていた機械への巻き込まれ災害、ケーブルの切断・損傷、作業範囲の制約といった問題を解消しました。今回採用の可視光通信技術は、株式会社マリンコムズ琉球(本社:沖縄県島尻郡、社長:新川直正)との共同開発です。

3.さまざまな用途の水中工事に展開可能
海洋工事・護岸工事をはじめ、ダム改修工事・橋脚工事・洋上風力発電用架台工事など、さまざまな用途に展開することが可能です。

大林組は、作業員一人ひとりが安全・安心に働くことのできる職場環境の形成の観点から、水中での作業環境の向上および作業員の安全確保のため、「アクアジャスター」を積極的に提案していきます。


以上

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