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島津製作所、低価格な電磁力平衡式の水分計「MOC63u」を発売
シンプル操作で高精度、高信頼性、低価格な水分計を発売
−普及機種の新製品を市場投入し、拡販を目指す−
※ 製品画像は、関連資料参照
島津製作所は、水分計の製品系列に、シンプルな操作で高精度な測定が行える低価格な電磁力平衡式の普及機種 (製品名:水分計MOC63u) を新たに市場投入し、拡販を目指します。(発売日:1月17日)
当社の水分計は、試料をヒーターで乾燥させて水分を蒸発させ、重さの変化を電子天びんを用いて測定することにより、試料中の水分量を測定するものです(乾燥減量法)。加熱により水分だけが蒸発し、危険な化学反応をおこさないものであれば、あらゆるものが測定でき、食品や環境関連分野など、多種多様な工業製品の水分率測定に幅広く用いられています。
【新製品発売の背景】
現在、水分計(乾燥減量法)の市場規模は、世界で年約130億円、国内で年約10億円と推定されています。電子天びん全体の市場の伸びがゆるやかであるのに対して、水分計を含む特殊天びんの市場は確実な成長が続いており、今後も年4パーセント以上の伸びが期待されています。
当社は、この水分計の市場に対して、従来から、上位機に当たるひょう量が大きな電磁力平衡式の機種を提供していますが、今回、よりシンプルな操作で高精度な測定が行える装置を求める市場のニーズに応えて、従来機種より価格を抑えデザインを一新した新機種を投入することで、水分計の拡販と、電子天びん事業の伸長を図るものです。
【新製品の特長】
新発売の水分計は、操作性、精度および信頼性の向上に関わる次のような特長を有しています。
・シンプルな測定手順
新たに搭載した「イージー方式」を選択すれば、試料を入れてヒーターカバーを閉めるだけで、スタートボタンを押さなくても測定開始します。このため、測定までの手順を簡略化できます。
・試料皿の大きさはφ95mm
試料皿の大きさを直径95mm(他社従来機は直径90mm以下)としました。一般的にサンプルは「広く・薄く・均一に」ひろげるほど測定精度は高くなります。大口径の試料皿でありながら、形状を工夫した反射板(特許申請中)を採用することにより、均一な加熱を実現しました。
・USBコネクタ標準装備
パソコンに接続可能なUSBコネクタを標準装備しました。このため測定データを容易に取り込むことができます。Windowsへのデータ自動取り込み機能〈特許取得済〉も併せて利用できます。
なお、新製品は、特殊アルミニウム合金から一体成形して製作した当社独自の質量センサー“ユニブロック(UniBloc 特許取得済)”を採用しており、ばねやねじなどを一切使用しないため、水分計で重要視される温度変化による性能変化がないことも特長です。
当社は、本装置を食品や環境関連分野など、各種工業製品の水分率測定用として産業用途や研究機関に拡販し、3年後に水分計(乾燥減量法)の国内シェア約20%を目指すとともに海外市場においても販売拡大をはかる計画です。
定価:19万円(国内、税別)
販売計画:年5,500台(国内外)
詳しい製品説明についてはこちら
http://www.shimadzu.co.jp/products/balance/products/p03/moc63.html
※ 製品画像は、関連資料参照