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協同乳業、理化学研究所などとの共同研究で腸内ポリアミン濃度を高める技術を開発

2011-01-20

協同乳業理化学研究所京都工芸繊維大学との共同研究で
腸内ポリアミン濃度を高める技術開発を発表
2011年1月27日〜28日の第2回ポリアミン学会で発表



 メイトーブランドの協同乳業株式会社(本社:東京・中央区/社長:山崎直昭)は、(独)理化学研究所・辨野特別研究室、京都工芸繊維大学大学院・微生物工学研究室と共同で、(独)農業・食品産業技術総合研究機構・生物系特定産業技術研究支援センター「イノベーション創出基礎的研究推進事業」の平成21年度採択課題「健康寿命伸長のための腸内ポリアミン濃度コントロール食品の開発」に関する研究を進めています。一連の研究で、腸内ポリアミン濃度を最適濃度に高める技術が開発されましたので、1月27日〜28日に開催される第2回ポリアミン学会(帝京大学・宇都宮キャンパス)で発表する予定です。


【研究の目的】
 協同乳業では、これまでの研究で、ビフィズス菌LKM512がアトピー性皮膚炎軽減に有効であることや、マウスの寿命を伸ばすことを確認してきた。更に、このメカニズムは、LKM512が生きて大腸に到着し腸管内で増殖することで、腸内菌叢が改善され、腸内細菌が作る善玉の代謝産物“ポリアミン”(※1)の濃度が最適化されるからであると考え研究を進めている。しかしながら、腸内菌叢は個体差が大きく、LKM512の単独摂取では、全てのヒトで安定して腸内ポリアミン濃度を最適濃度に高めるのは困難であった。今回、あらゆるヒトの腸管内で、安定してポリアミン濃度を上昇させるための技術開発を目指した。

 ※1 ポリアミン:生体に普遍的に分布し、DNA・RNA・タンパク質の合成や細胞の増殖および分化に関与している生理活性物質。
  腸管バリア機能の増強や炎症抑制作用も知られている。


【方法】
 食餌由来成分の影響を無くすため、20代〜30代健常成人男性12名に5日間、同一時刻に同一食事(2,300kcal/day)を摂取させ、5日目の糞便を回収し、その糞便抽出物のメタボローム解析(※2)を行なった。検出された全成分と腸内ポリアミン濃度との相関性を調べ、相関性の高かった物質を、微生物および糞便を使った培養法にて選択した。

 ※2 試料中に含まれる低分子化合物や代謝産物の網羅的な解析。


【結果】
 メタボローム解析の結果、プトレッシンおよびスペルミジンと有意に相関性がある物質が、それぞれ28種類および23種類見出され、特に、ヒト腸管内で濃度が高いプトレッシンとの相関性が高い28物質をポリアミン制御候補物質として、微生物および糞便培養系で絞り込んだ。その結果、アルギニンを添加することで、有意なプトレッシンの増加が得られることが認められた。腸内菌叢の構成は個人差が大きいにも関わらず、全糞便サンプルで共通に増加が確認されたことから、アルギニンを大腸に届けることで大腸内ポリアミン濃度の上昇が誘導できる可能性が高まった。



協同乳業株式会社ホームページ:http://www.meito.co.jp
ビフィズス菌LKM512オリジナルサイト:http://www.lkm512.com/


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