Article Detail
矢野経済研究所、高機能膜市場に関する調査結果を発表
高機能膜市場に関する調査結果 2013
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて高機能膜市場の調査を実施した。
1.調査期間:2013年3月〜6月
2.調査対象:国内の高機能膜関連企業および団体
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e−mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用
<高機能膜とは>
本調査における高機能膜(メンブレン)とは、限外ろ過(UF)膜、精密ろ過(MF)膜、逆浸透(RO)膜、ナノろ過(NF)膜、炭化水素系イオン交換膜、フッ素系イオン交換膜、脱水膜、脱気膜、水素分離膜、二酸化炭素分離膜を指す。
<高機能膜市場とは>
本調査における高機能膜市場規模は、日本企業・グループの国内および海外生産分を対象とし、海外企業・グループの輸入分は含まない。また、膜エレメントおよび膜モジュールを対象とし、装置に付属する膜については、市場規模算出にあたって、エレメントあるいはモジュール部分のみの価格へ換算を行った。
【調査結果サマリー】
◆2012年度の高機能膜市場規模は前年度比7.0%増の1,122億円
高機能膜市場は、世界同時不況下にあって震災の影響も加わり、2010〜2011年度にかけては低迷が続いた。しかし、2012年度は、UF/MF膜やRO/NF膜、脱水膜については前年度に比べて10%前後増加するなど回復の兆しがみられ、2012年度の高機能膜市場規模を前年度比7.0%増の1,122億円(メーカー出荷金額ベース)と推計した。
◆市場予測:2020年度には2012年度比62.6%増、気体分離膜が市場拡大を牽引
高機能膜は、今後の景気回復とともに再び成長軌道に戻ると考える。特に、RO/NF膜や新素材開発が進む脱水膜等が大幅拡大し、2015年度の高機能膜市場規模を1,289億4,000万円(2012年度比14.9%増、メーカー出荷金額ベース)と予測する。その後、2015年度から2020年度にかけては燃料電池関連の需要を見込む水素分離膜や二酸化炭素分離膜等の気体分離膜の市場が本格的に立ち上がることから、2020年度の高機能膜市場規模は2012年度比62.6%増の1,823億9,000万円(メーカー出荷金額ベース)に拡大すると予測する。
【資料発刊】
資料名:「高機能膜市場の現状と将来展望」
http://www.yano.co.jp/market_reports/C55107200
※リリースの詳細は、添付の関連資料「オリジナルリリース」を参照