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パナソニック、寒冷地や冷凍倉庫内などの電源としてくり返し使える充電池を発売
寒冷地や冷凍倉庫内などの電源としてくり返し使える充電池
業界初(※1)、マイナス40℃の低温下でも使えるニカド電池を開発
品名 :カドニカ GTシリーズ
サイズ :SCサイズ、Cサイズ、Dサイズ
サンプル出荷開始 :2013年8月
月産数量 :100万個
パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(代表者 山田 喜彦)は、マイナス40℃の低温下でも充電・放電が可能なニカド電池「カドニカ GTシリーズ」を開発しました。低温環境はもちろん、常温でも60℃の高温環境でも対応できる仕様となっています。2013年8月よりサンプル出荷を行い、2014年度から量産を開始します。
近年、インフラ整備や災害リスクへの対応から、信号機、通信基地局、サーバーなどのバックアップ電源、冷凍倉庫内の非常照明および、太陽電池を用いた街路灯、蓄電システムなどの独立電源システムへの関心が高まっています。一方で、世界には北海道、米国北部、ロシア、カナダ、北欧など冬季気温がマイナス20℃以下になる地域が多くありますが、従来の2次電池(※2)ではその温度下で安定的に使用することが困難でした。また、電池の温度を保つための専用ヒーターを搭載する場合もありますが、機器が大掛かりとなりコストがかかるという課題もありました。今回、“電解液マネジメント技術”と“高性能負極板”を新たに採用することで、従来のニカド電池(※3)の対応温度を大幅に上回るマイナス40℃の低温環境でも充電・放電が可能となり、寒冷地などへの設置場所拡大、システムの簡略化、低コスト化などに貢献できるようになりました。
パナソニックでは、1964年にニカド電池(愛称:カドニカ)の量産を開始して以来、50年にわたりグローバルに事業を展開しています。当社製ニカド電池は、大電流放電、過充電・過放電特性などの優れた特長を持ち、大電流を必要とする電動工具や長期信頼性が求められる非常用照明などの電源として強みを発揮しています。ニカド電池同様、ニッケルを正極材料とする車載用ニッケル水素電池にも応用されている、当社独自の正極板焼結技術(※4)など長年にわたり培った技術・ノウハウをベースに、今後もさらなる技術革新を図っていきます。
【特長】
1.業界初、マイナス40℃の低温下でも充電・放電が可能なニカド電池
2.低温環境だけでなく、常温でも60℃の高温環境でも充電・放電が可能
3.当社製ニカド電池の強みである優れた放電特性、過充電・過放電に強いタフさを維持
※1:小型密閉式の民生用充電式電池において。2013年8月8日時点、当社調べ。
※2:蓄電用途に使用される民生用2次電池(鉛電池、リチウムイオン電池、ニカド電池、ニッケル水素電池)
※3:民生用ニカド電池において
※4:金属ニッケル粉末を高温で焼成し、多孔質で強固なニッケル基材を作製する技術
【用途】
冷凍倉庫非常灯、寒冷地仕様機器(無線機、測定器、登山機器、船舶用照明など)、屋外バックアップ機器(基地局、信号機、防災照明、トンネル非常灯など)、独立電源(ソーラー街路灯など)
【特長】
*添付の関連資料を参照
*製品画像は添付の関連資料を参照