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アステラス製薬、米社と慢性腎疾患に伴う貧血を対象とした第II相臨床試験を開始

2013-08-03

アステラス製薬とファイブロジェン社:腎性貧血治療剤 ASP1517/FG−4592
日本での第II相臨床試験 開始のお知らせ


 アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)と米国 ファイブロジェン社(英名:FibroGen,Inc.、本社:カリフォルニア州サンフランシスコ、President and Chief Executive Officer:トーマス・B・ネフ)は、腎性貧血治療を適応症として共同で開発を進めている化合物ASP1517/FG−4592(アステラス製薬の開発コード:ASP1517、ファイブロジェン社の開発コード:FG−4592)について、日本における慢性腎疾患(透析期)に伴う貧血を対象とした第II相臨床試験を開始しましたので、お知らせします。

 ASP1517/FG−4592は、経口投与可能な低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素阻害剤(HIF−PHI)であり、新規の作用機序に基づくこの新しいクラスの貧血治療剤の中で、最も臨床開発が進んでいる化合物です。

 今回の第II相臨床試験の開始に伴い、12.5百万ドルのマイルストンがアステラス製薬からファイブロジェン社に支払われました。アステラス製薬は、日本におけるライセンス契約の条件に従い、当該臨床試験にかかる費用を負担します。

 日本における慢性腎疾患(保存期)に伴う貧血を対象とした第II相臨床試験については、2013年後半に開始される予定です。

 2012年12月に、アステラス製薬とファイブロジェン社は、ASP1517/FG−4592について、欧米での承認を目指した最初の第III相臨床試験の開始を公表しています。

 アステラス製薬は、ファイブロジェン社と、日本、欧州、独立国家共同体、中東および南アフリカを対象とする、本剤の開発・商業化に関する独占的ライセンス契約を締結しています。この契約に基づき、ファイブロジェン社とアステラス製薬は米国および欧州における本剤の開発費用を等分に負担し、アステラス製薬は欧州および日本での開発マイルストン達成に伴う追加一時金を支払います。北米、南米、南アフリカを除くアフリカ諸国、ならびに中国を含むアジア太平洋地域(日本を除く)についてはファイブロジェン社が権利を保持しております。中国では、腎性貧血治療を適応症とした開発が進行中で、第II相臨床試験が完了しております。


<ASP1517/FG−4592について>
 アステラス製薬とファイブロジェン社は、腎性貧血の治療を目的とした経口投与可能な新規のHIF−PHIであるASP1517/FG−4592の開発を進めております。ASP1517/FG−4592は、保存期慢性腎疾患患者(1)および透析期の末期慢性腎疾患患者(2)において、鉄注射剤を併用することなしに、ヘモグロビン値を改善・維持することが示されております。独立データモニタリング委員会は、これまでに心血管イベント、血栓症、高血圧治療薬の投与開始または増量を必要とする血圧上昇のリスク増加に関するシグナルまたは傾向は認めていません。


<慢性腎疾患について>
 慢性腎疾患は、世界の人口の10%以上に影響を及ぼし、罹患率と死亡率が著しく上昇し、多額の保険医療コストの投入を必要とする世界的な保健医療上の問題です。
 日本では受療患者数が過去10年間で倍増しており、1999年の患者調査(厚生労働省)では慢性腎不全の受療者数が185千人であったのに対し、2011年の患者調査(厚生労働省)では343千人になっています。また、2012年6月の腎不全の診療報酬の総額は211億円/月でした(3)。


<ファイブロジェン社について>
 ファイブロジェン社は、線維症、貧血、がん、およびその他の重大なアンメットメディカルニーズ分野における治療薬の発見、開発、商業化に注力するバイオテクノロジー企業です。ファイブロジェン社の抗体化合物FG−3019については、特発性肺線維症ならびに膵臓がんをはじめとした各種がん他、肝線維症などの生命を脅かす疾患に対する治療を目的とした早期開発が行われており、また、プロリン水酸化酵素阻害剤FG−4592については貧血治療を目的として臨床開発が現在進行中です。同社は、さらに、独自の組み換えヒトIII型コラーゲンを使った合成角膜を、角膜失明の治療のために開発しております。ファイブロジェン社の詳細についてはhttp://www.fibrogen.comのウェブサイトをご覧ください。


 1.Besarab A,et al(2011)J Am Soc Nephrol 22:196A
 2.Provenzano R,et al.(2011)Am.J.Kidney Dis Vol.57 4:B80
 3.「平成24年 社会医療診療行為別調査報告」(厚生労働省


以上

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