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キユーピー、卵黄レシチンを配合した流動食が脂質吸収を促進することを発見
タマゴ成分の機能研究
卵黄レシチンが病態時における
脂質の吸収を促進することがわかりました
1月15日(土) 第14回日本病態栄養学会(パシフィコ横浜)で発表
キユーピーは、卵に含まれる機能性素材の活用について研究を進めています。乳化剤として卵黄レシチンを配合した流動食には、摂取者の下痢が起こりにくくなる傾向が見受けられます。卵黄レシチンは人工胃液のような強い酸性条件下でも乳化状態が比較的安定していることから、その乳化安定性が下痢を起こりにくくする可能性が考えられています。
そこで、流動食に配合する乳化剤の種類が脂質の吸収に及ぼす影響について、ラットを用いた試験を行いました。乳化剤として卵黄レシチン、大豆レシチン、合成乳化剤(※1)をそれぞれ配合した乳化液を、流動食に近い乳化状態になるように調製し、健常時と胆汁(※2)分泌抑制時の脂質吸収性を確認しました。
その結果、卵黄レシチンを配合した乳化液のみ、胆汁分泌抑制時でも健常時と変わらない脂質吸収量を示しました。
この結果から、卵黄レシチンを配合した流動食は、弱くなった脂質吸収力を助けることで、脂肪性の下痢を発生しにくくする可能性が示唆されました。
本研究内容は1月15〜16日に開催される第14回日本病態栄養学会(会場:パシフィコ横浜/神奈川県横浜市)で発表します。
(※1)合成乳化剤:グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル
(※2)胆汁:肝臓近くの胆嚢から分泌される消化液で、脂質を乳化し消化吸収を補助する役割を果たす。
※ 研究内容の概略は、関連資料参照