三菱伸銅、耐変色性・殺菌性能に優れた高性能銅合金材料を開発

耐変色性および殺菌性能に優れた高性能銅合金材料『CleanBrass(R)』の開発


　三菱伸銅株式会社（代表取締役社長：堀　和雅、資本金８７億円、本社：東京都品川区）は、高い強度と優れた耐変色性能を兼ね備え、殺菌性能も併せ持つ高性能銅合金、『CleanBrass(R)』を開発しました。

　院内感染と呼ばれる医療機関における感染症は、人から人へ直接、または医療機械や器具等を媒介して伝播します。その発生件数は世界中で年間、数百万件にのぼります。銅及び銅合金は、院内感染の原因菌に対して潜在的な殺菌特性を持つことがEPA（米国環境保護庁）により承認され、医療関連分野における院内感染予防ならびに衛生的環境の構築に活用されることが世界的に期待されてきています。しかし、従来の銅合金では変色することが実用化に向けて大きな課題となっていました。この度、当社では、強度と耐変色性を大幅に向上させ、しかも純銅よりも殺菌特性に優れた高性能銅合金『CleanBrass(R)』を開発いたしました。

　尚、当該銅合金については、殺菌性能ならびに病院環境下における耐変色性能について約２年間のフィールドテストを北里大学医学部と北里大学病院でそれぞれ行ないました。黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌およびその耐性菌に対し、その優れた特性が実証されております。
　『CleanBrass(R)』については、同サイズのスチール材と比較して約２倍の強度を持っており、薄肉化、軽量化もはかれます。供給形状として、条、板、管を中心に、ドアハンドル等の鍛造品も可能です。

　三菱伸銅株式会社は業界のリーディングカンパニーとして医療・福祉関連施設をはじめとする感染予防対策や衛生環境の保全が求められている社会分野に『CleanBrass(R)』製品を幅広くご提供することで安心・安全な社会インフラの環境整備に貢献していきたいと考えております。