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GEヘルスケア・ジャパン、外科用デジタルCアーム装置「Brivo OEC 850」を発売

2010-10-13

外科用デジタルCアーム装置「Brivo OEC 850」を発売
− 画質と線量の最適バランスと高い操作性を実現、高齢者の低侵襲整形外科治療を支援 −


 GEヘルスケアグループの日本法人であるGEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長:熊谷昭彦)は10月7日(木)、外科用デジタルCアーム装置(デジタル・モバイル・サージカル・イメージング装置)「Brivo OEC 850(ブリボー・オーイーシー850)」を発売します。

 Brivo OEC 850は、米ゼネラル・エレクトリック(GE)が昨年5月に立ち上げた医療戦略「ヘルシーマジネーション(*1)」をもとに開発され、先ごろ第三者機関によるヘルシーマジネーション認証を獲得した初のOECシリーズの装置。最大の特長は、透視画像の画質とX線照射量を的確にバランスさせる新機能の搭載で、高画質撮像と低被ばくを両立させるとともに、整形外科での臨床使用に最適な操作性を実現したことです。

 脚の付け根の骨が折れてしまう大腿骨頸部骨折は、高齢者、特に女性の骨粗しょう症有病者に多く発生し、その原因は転倒によるものがほとんどであるといわれています。発生件数は2007年で14万8,100件と、わずか5年間で約1.3倍に上昇しており、また厚生労働省の統計では、骨折は脳血管障害、衰弱についで、高齢者が寝たきりになる原因の第3位となっています。

 大腿骨頚部骨折は、合併症併発を防いで下肢機能の良好な回復を得るため、多くの場合手術が施されますが、QOL(Quality of life)への関心と患者意識が高まる中、特に高齢者にはできるだけ身体への負担が少ない低侵襲な治療が求められています。そのため、外科手術時の長時間や複数回にわたるX線透視撮影時にも、的確な治療に不可欠な高画質の撮像に加えて、低被ばく化へのニーズが高まっています。しかしながら、従来の整形外科向けCアーム装置は、トレードオフの関係にある画質とX線照射量をバランスさせることが難しく、画質を高めようとすればX線照射量が増え、逆にX線照射量を抑えれば画質が粗くなっていました。

 Brivo OEC 850では、X線の発生・検出から画像の収集・処理までの各段階において、画質とX線照射量のバランスを取りながら画像を最適化する「イメージチェーン(Smart Definition Image Chain)」を搭載することでこの課題を克服。低線量を保ったまま、上位機種と同等レベルを誇る1000 x 1000の高解像度撮影を実現します。また、従来機種では画像を表示するモニターの解像度が低く、高解像度画像を撮影しても正確にモニターに反映できませんでしたが、Brivo OEC 850では1280 x 1024の高解像度を実現した19インチ液晶モニターを搭載、撮影画像を忠実にモニター表示できます。

 加えて、従来機種ではCアームの開口径や深さ、回転角度が整形の臨床ニーズに対応できないことがありましたが、Brivo OEC 850では開口径78cm、深さ66cmのCアームを搭載し、回転可能角度も左右ともに205度と臨床に十分な機能性を確保。この高い機能性のおかげで撮影部位の簡便かつ迅速な位置決めが可能になり、手術時に的確なX線透視画像を提供できるようになります。

 これらの高画質と低被ばくの両立、ならびに整形外科での臨床応用に最適な高い機能性の搭載で、長時間のX線透視や複数回の撮影時にも迅速かつ的確に位置決めができ、かつ高精細画像を少ないX線照射量で撮影可能になります。その結果、手術時の的確な術者支援を実現し、特に増加傾向にあるシニア層の骨折の低侵襲治療に貢献します。


 Brivo OEC 850のその他の特長は以下の通り。

●医療用画像通信プロトコルの標準規格DICOM(ダイコム)に準拠したほか、CD/DVD/USBといった記録装置を標準装備し、画像などのネットワーク送信やペーパーレス化に対応。画像データを的確に管理・共有できるようになり、術後スクリーニングやカンファレンスなどの効率性向上に貢献.

無停電電源装置(UPS)の搭載で、突然の停電や手術室で頻発する電源コンセントの抜けなどのアクシデント時にも安全停止が可能。患者情報の臨床画像の保護に加えて、システム自体の破損防止に寄与


 国内の外科用イメージ市場が年間約40億円の規模を持つ中、GEのデジタルCアーム装置OECシリーズは1999年の発売以来、2004年に電動制御型Cアーム搭載装置「OEC 9800 Plus」、2009年にOEC 9800 Plusの後継である最上位機種「OEC 9900 Elite」を発売するなど、国内の大規模病院から専門クリニックまで幅広い医療機関のニーズを満たす製品を世に送り出してきました。

 先端的な技術で常に国内のCアーム市場をリードしてきた当社は、今回発売するBrivo OEC 850をOECシリーズラインアップの普及機種と位置づけ、整形手術を手掛ける医療機関や整形専門クリニックの新規購入・買い替えを主対象に発売します。また、最上位機種OEC 9900 Eliteを含めた全OEC ラインアップの拡販を図り、国内のCアーム市場でのトップの地位確立を目指します。


*1:「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」は、世界が直面する深刻な医療問題の真の解決を目指して、2009年5月にGEが策定したヘルスケアに関する戦略。2015年までに60億ドルを投じて、地域に適した技術開発、ヘルスケアITの加速、格差のない医療の提供、在宅医療の推進の4分野で、100種類のイノベーションを実施し、15%の医療コストの削減、15%の医療アクセスの拡大、ならびに15%の医療の質向上を実現することを目指しており、これらの3指標をもとに第三者機関によるヘルシーマジネーション認証制度を設けています。ヘルシーマジネーションの詳細はhttp://www.healthymagination.comをご参照ください。


 製品名:Brivo OEC 850(販売名称:Brivo OEC 850シリーズ)
 希望小売価格:2,200万円(構成により異なる)
 発売日:2010年10月7日(木)
 初年度国内販売目標:50台
 医療機器認証番号:222ACBZX00049000号


 GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、CT(コンピューター断層撮影装置)やMR(磁気共鳴断層撮影装置)などの医療用画像診断装置やヘルスケアITをはじめ、メディカル・ダイアグノスティクス(体内診断薬)や生体情報モニターから、創薬、バイオ医薬品、ならびに医療機関の経営支援に至るまで、幅広い分野にわたる専門性を生かし、次世代の患者ケアをデザインする先端的な医療技術ならびに医療サービスを提供しています。米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケアの日本での中核拠点として、現在GE が全世界で推進している「ヘルシーマジネーション」戦略にもとづき、医療コストの削減、医療アクセスの拡大、ならびに医療の質の向上を実現する革新的な製品やサービスの開発を継続しています。GE横河メディカルシステムとGEヘルスケアバイオサイエンスが2009年8月1日付で事業統合し、「GEヘルスケア・ジャパン株式会社」としてビジネスを開始。2010年1月1日現在の社員数は1,890名、国内で展開する事業所数は55カ所、2009会計年度(2009年1月〜12月)の総売上は約1,190億円。
 ホームページアドレスはhttp://www.gehealthcare.co.jp

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