積水化学、ベトナムの大手プラスチックメーカーと業務提携

ベトナム大手プラスチックメーカーとの業務提携について
〜東南アジアの水インフラ市場を獲得〜


　積水化学工業株式会社（代表取締役社長：根岸　修史、以下当社）は、ベトナム社会主義共和国の大手プラスチックメーカーTIEN　PHONG　PLASTIC　JOINT　STOCK　COMPANY（会長：Tran　Ba　Phuc、以下TifoPlast社）との間で、業務提携契約を７月２２日に締結しました。
　当社が持つ上下水道システム（※１）に関する幅広い製品力・技術力と、TifoPlast社が持つ強固な販売網や生産体制を活かし、両社共同でベトナムでの市場優位性を確保し、公共事業の上下水道システムや民間建築物の給排水システムなどの受注拡大を図ります。

　（※１）上下水道システム：診断・設計・強度計算から商材の提供に渡る総合サポート


１．背景
　ベトナムは、ASEAN諸国の中心という好立地に加え、安定した治安、豊富な労働力などを背景に経済成長を続け、日系企業を含め海外企業の進出が相次いでいます。一方、上下水道システムなどのインフラは整備途上で、今後も高い需要が見込まれます。
　当社の環境・ライフラインカンパニー（プレジデント：高見　浩三（＊））では、欧・米・アジアの３つのエリアごとの事業戦略に基づき、海外事業の推進を図っています。アジア戦略においては、東南アジアを重要市場と位置づけ、着実に市場開拓を進めてきました。
　TifoPlast社は、１９６０年創立の歴史あるベトナムの大手プラスチックメーカーで、管材を中心にベトナム国内に強固な販売網や生産体制を有してます。当社とTifoPlast社はこれまでベトナムの水インフラ市場において、当社の上下水道用システムなどの販売活動を通して良好な取引関係を築いてきました。
　当社は、ベトナムでの事業拡大を図るべく市場調査を実施した結果、現地に強固な基盤を持ち、当社と良好な関係を構築しているTifoPlast社との業務提携が有効との結論に至りました。

　＊プレジデント名の正式表記は添付の関連資料を参照


２．業務提携の狙いおよび内容
　当社とTifoPlast社は、両社それぞれの強みを生かし、ベトナム市場ニーズにマッチした製品ならびにサービスの供給を行い、同国での事業拡大を図ります。
　また当社としては、注力する水インフラ市場におけるバリューチェーンビジネス（※２）を東南アジアにおいても展開するため、TifoPlast社の生産拠点の有効活用を検討していきます。一方、TifoPlast社は日本の優れたインフラ基盤に強い関心があり、幅広い製品群を持ち管路に関する包括的事業運営を行っている当社との提携により、将来、ベトナムでニーズが高まる技術・製品の開発につなげたい考えです。

　（※２）バリューチェーンビジネス：製品単体販売ではなく、設計からメンテナンスに至るまで一貫した総合サービス

　（主な業務提携事項）
　　・TifoPlast社が保有するベトナム国における販売網を活用し、両社共同で営業活動を行う
　　・TifoPlast社に当社の特許ならびに生産ノウハウの使用許諾を行う
　　・TifoPlast社に生産に必要な設備などを貸与し、当社製品を生産する


３．事業目標
　７月２２日より共同営業・共同受注を開始し、５年後に両社合計で売上高５０億円を目指します。


４．TifoPlast社の概要
　１）社名：TIEN　PHONG　PLASTIC　JOINT　STOCK　COMPANY
　　　　　　　（ティエン・フォン・プラスチック・ジョイント・ストック・カンパニー）
　２）所在地：No．０２An　Da，Ngo　Quyen，Hai　Phong，Vietnam
　３）設立：１９６０年５月１９日
　４）代表者：Tran　Ba　Phuc（トラン・バ・フック）
　５）事業内容：プラスチック製品全般の製造・販売
　６）資本金：約２０億円（うち、３７％は政府保有）
　７）従業員：約１，１７０名（２０１２年度末時点）
　８）売上高：約１１０億円（２０１２年度実績）
　９）生産拠点：５工場：Hai　Phong（ハイ・フォン）に２工場、Nghe　An　Province
　　　　　　　　　（ニー・アン・プロビンス）、Binh　Duong（ビン・ドング）およびLaos（ラオス）
　１０）営業拠点：５ヶ所：Hai　Phong（ハイ・フォン）、Nghe　An　Province（ニー・アン・プロビンス）
　　　　　　　　　　Binh　Duong（ビン・ドング）、Ho　Chi　Minh（ホーチミン）およびLaos（ラオス）


　○地図、参考画像は添付の関連資料を参照


以上