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ゼットエムピー、バージニア工科大学とSLAM技術による自律走行の共同研究を開始
バージニア工科大学とゼットエムピー
SLAM技術による自律走行の共同研究を開始
−第5回ゼットエムピーフォーラムにて取り組みを紹介−
株式会社ゼットエムピー(東京都文京区、代表取締役社長:谷口 恒)は、標識やGPSの情報に頼らず環境マッピングと位置推定を同時に行うSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術によるクルマの自律走行の共同研究を、SLAM技術の専門家であるバージニア工科大学工学部機械工学科古川知成教授と開始致しました。
当社は、2009年より「走る・曲がる・止まる」をコンピュータ制御可能なロボットカーRoboCar(R)シリーズを展開、自動運転や予防安全技術開発のためのプラットフォーム車両として自動車・部品メーカや研究機関にご利用頂いております。
自動運転においては、GPSを利用し自車の位置を正確に把握することが一般的ですが、都市部などではGPSで正しい位置を計測することが難しい場合があります。このような場合に、周囲の環境をセンシングし、自車の位置を推定する技術として、SLAM技術があります。一般的に、SLAMは計算時間がかかるため高速走行への適用が難しいといわれています。また、車両の周囲環境をセンシングするために高性能な3次元センサを使用する必要があり、非常に高価なシステムとなるという課題があります。
古川教授らが開発した、Grid−based Scan−to−Map Matching SLAMは、計算量を抑えるためマップ生成のための計算をグリッドマップ上で行います。これにより、精度を落とすことなく高速にマッピング・位置推定を行うことができ、また、グリッド計算の並列化による更なる高速化が目指せることから、自律走行への応用が期待されます。従来SLAMはロボットのツールとして開発されてきたが、今後は自律走行においても不可欠な技術として進化していくものと考えられます。
本共同研究においては、当社の市販プラグインハイブリッド車ベース「RoboCar(R)PHV」に、古川教授らが開発したSLAM技術を適用することにより、自律走行開発のプラットフォーム機能を強化し、より低コストな自律走行の実現を目指します。
両者は本共同研究を推進してゆき、10月15日から東京にて開催される第20回ITS世界会議東京2013において発表、デモンストレーションを行う予定です。
*参考画像1は添付の関連資料を参照
【バージニア工科大学について】
1872年創立の州立大学。工科系の大学としてアメリカで上位に位置し、自動車工学・ロボット工学などの分野でも研究が盛んに行われ、2007年のDARPAアーバンチャレンジ(※)では3位に入賞している。
※米国防総省高等研究計画局(DARPA)主催の完全自動制御の無人ロボットカーレース
【市販プラグインハイブリッド車/ハイブリッド車ベース RoboCar(R)PHV/HV】
http://www.zmp.co.jp/robocar-phv.html
市販プラグインハイブリッド/ハイブリッド車をベースに自動制御機能を追加し、コンピュータにより「走る・曲がる・止まる」が制御可能なプラットフォーム車両です。レーザセンサやステレオカメラといった外界センサを取り付けて、自動運転や予防安全技術の開発などに活用できます。
<主な特徴>
・CAN情報取得が可能(速度、ステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトポジションなど)
・オプションでステレオカメラやレーザレンジセンサ等の外界センサを搭載可能
・安全装置搭載
・ステアリング、アクセル、ブレーキを制御可能
・ゼットエムピー制御BOXでユーザプログラムを実行可能
・自動制御モードとマニュアルモードの切り替え可能
<価格>
RoboCar(R)PHV 1400万円〜(税別)
RoboCar(R)HV 1200万円〜(税別)
【第5回ゼットエムピーフォーラム@六本木ヒルズ】
第5回ゼットエムピーフォーラム初日に、古川教授の講演を行います。本フォーラムでは、その他各分野の第一人者によるご講演・事例紹介や、新製品の発表、ZMP開発責任者による技術紹介、などを行います。初日には、クルマのCAN情報を使ったスマホアプリ開発環境「カー友(R)SDK」などの記者発表を行います。プログラム詳細は、下記ウェブサイトをご参照ください。
・日時、場所:2013年7月18日(木)、19日(金)
・会場:六本木ヒルズテレビ朝日UMU 東京都港区六本木6−9−1 テレビ朝日1F
・フォーラム参加費:無料、懇親会(18日):有料
・URL:http://www.zmp.co.jp/forum/5th.html
*参考画像2は添付の関連資料を参照
【株式会社ゼットエムピー】
http://www.zmp.co.jp/
本社:文京区小石川 代表取締役社長:谷口 恒
「人と機械を理解して最高に調和させる技術とサービスを提供する」というミッションのもと、「走る、曲がる、止まるを制御するプラットフォームRoboCar(R)シリーズの販売」、「人間計測に加えクルマの計測、外界の計測、それら三位一体の計測を行い、人にも環境にも優しいクルマ作りの支援」、「ロボット技術によるマーケットリサーチを行うRobot Marketing(R)、実車ベンチマーク等のテスト代行を行うRoboTest(R)ビジネス」を行っています。2001年1月文部科学省傘下の科学技術振興機構から技術移転を受け創業。日本ロボット学会実用化技術賞、経済産業省「今年のロボット大賞最優秀中小・ベンチャー企業賞、中小企業基盤整備機構理事長賞」など数多くの賞を受賞。私たちはこれからも、ロボット技術やサービスで、イノベイティブな製品を生み出してまいります。(RoboCar、RoboTest、Robot Marketingはゼットエムピーの登録商標です。)