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富士フイルム、ニキビや毛穴の構造の観察に特化した「3D−OCT肌測定器」を開発
ニキビや毛穴の内部構造を、鮮明に可視化することに成功!
独自の「3D−OCT(※1)肌測定器」と「画像処理」により、肌内部の解析技術を確立
富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、ニキビや毛穴の構造の観察に特化した「3D−OCT 肌測定器」を開発しました。そして独自の「画像処理技術」と組み合わせることで、これまで詳細に観察することができなかったニキビや毛穴の内部構造を非侵襲で可視化する技術を確立し、その内部構造を鮮明に可視化することに成功しました。(図1)今後この解析技術を、毛穴に発生するニキビなどの肌トラブルのメカニズム解明や、ニキビケア化粧品をはじめとするさまざまな化粧品の開発に活用していきます。
【図1】当社解析技術によって得られたニキビの内部構造画像とマイクロスコープ画像の比較
*図1は添付の関連資料を参照
ニキビなどの肌トラブルの原因究明には、肌内部で起きている現象の解明が必要です。肌内部の構造を可視化するには、対象物の立体的な構造情報が得られる3D−OCTの活用が有効ですが、従来の3D−OCT測定器は、顔のニキビや毛穴などの測定に最適化されておらず、ニキビや毛穴を押し潰さずに鮮明な3D−OCT画像を得ることができませんでした。そのため、肌内部、特にニキビや毛穴の内部構造を非侵襲で可視化することは困難でした。
〔開発内容〕
1.任意の毛穴、ニキビなどの内部構造観察を可能にした「3D−OCT 肌測定器」を開発
顔の任意の場所を小型ハンディタイプのプローブ(※2)を使って測定できる独自の3D−OCT 肌測定器を開発しました。
【図2】当社が開発した3D−OCT 肌測定器 外観図と使用イメージ
*図2は添付の関連資料を参照
※1:OCT(光干渉断層画像、Optical Coherence Tomography)技術とは、光同士が重なった時にお互いの振動の力を強め合ったり打ち消し合ったりする「干渉」という性質を用いて、測定箇所の深さ方向に光を当て、反射してくる光の情報を取得し、非侵襲(身体を傷つけることなく)で、生体組織の精密断層像を得る技術。3D−OCTは、対象物に縦横(X−Y)2方向にスキャンを行い、対象物の立体的な画像を得ることができる。
※2:プローブとは、測定試料の特定部位に近付けて試料の特性を測定するための検出器の一部。
<「3D−OCT 肌測定器」の特長>
(1)測定用プローブを小型ハンディタイプ化したことで、肌の測定したい場所に直接プローブを当てて簡単に3D−OCT 画像を取得し、毛穴やニキビなどの内部構造を観察することができます。
また、プローブにCCDカメラを付属したことで、測定部位の肌表面の状況を別モニターで確認しながら、位置を的確に定めることができます。
(2)プローブの先端にキャップをつけたことで、ニキビを押し潰さずに、ニキビの表面の凹凸を正しく反映した正確な構造データを取得することができます。
(3)当社開発の光学部品「2−D圧電MEMSミラー(※3)」を搭載。光を縦横2方向に反射させることが可能になり、一度に縦横(X−Y)2方向にスキャンが行え、縦方向、横方向で分けて測定をする必要がありません。そのため、プローブを肌に当てたまま、たくさんの垂直断面画像を取得することができます。
※3:2−D圧電MEMSミラーとは、圧電駆動によって2軸方向に対して微小な角度制御が可能な超小型ミラーのこと。
【図3】3D−OCTによるニキビの立体画像と、そこから取り出した断面図
*図3は添付の関連資料を参照
*以下、リリースの詳細は添付の関連資料を参照
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